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仕事の満足度分析と転職との向き合い方

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今回は転職エージェントの間では少し有名なフレームワークをご紹介し、転職を検討されている方の参考になるような内容になればと思っております。今回ご紹介するフレームワーク「総合点保存の法則」。なんだそれは、と言われそうですがまずはこちらの図を御覧ください。

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仕事の満足度、には人によって様々な指標が含まれますがここでは大きく分類すると「働く時間」「収入」「やりがい」「人間関係」として考えていきます。尚、自分の指標が明確な場合はその指標に軸を入れ替えて考えを進めていけばよいでしょう。

転職によって総合点を増やすことは出来ない

上の図で考えると青い点線の職種は勤務時間はながく人間関係はギスギスしているが高収入でやりがいも感じられるような仕事です。それではこの人が収入を維持しながら労働時間が短い職業へ転職は出来るでしょうか。一般的にこれは難しい話です。なぜならその人の収入を担保しているものは「労働時間」であり、特殊能力ではありません。

特殊能力がその人の収入を担保している場合は転職せずともその状態への遷移が社内で起こっていくというのが一般的です。

さて、この人が現実的に取れるオプションとはどのようなものになるでしょうか?例えば総合得点が変わらないとするとオレンジの点線のような職種になります。労働時間は大幅に改善、人間関係もギスギスしていないが収入はダウン、また緊張感のある職種ではないためやりがいもダウン。アラサーコンサルタントがメーカーの経営企画に移るような事例に近いかもしれません(もちろんやりがい、などは人それぞれなので一概に議論することは出来ません)。

自分が正当に評価されていない?

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自分が正当に評価されていないから正当に評価してくれるような職場へ転職。こんな転職も世の中では結構多いと思います。この転職は私の基本スタイルとしてはあまりお勧めしていません。私も含めてですが出会った方々のほぼ100%は他者からの評価よりも自己評価の方が高いものです。

図にしてみると緑が自分が適正だと思うライン、つまり自己評価です。青のラインが現在のラインです。転職によって「そうか、君は過小評価されている!うちでやってみたまえ!」と環境が激変する例は稀です。実際これで成功した事例というのは、青のラインがどの程度の時間で緑に近づくかだけという時間の問題であり現在の職場でもいづれは緑に収束したという場合です。どこにいても結果はあまり変わらなかったということですね。

強いキャリアとは何か

転職では総合得点は変わらないと述べました。それでは総合得点を大きくするのは一体なんでしょうか?それは転職ではなく日々の仕事です。日々の仕事で能力を獲得し、信用を築き上げていくことが総合得点を上げる行為であり転職は得た総合得点をどう分配しなおすかという行為でしかありません。

先程コンサルタントの例を出しましたが、最初はバリューは労働時間によるのは仕方ありませんが、その過程で「自分しか出来ないこと」「特有のコネ」などを作っていくと労働による価値は下落し代替可能性が下がります。こういった過程を経て労働時間は改善され収入も同時にUPしていくわけですね。そこでいい仕事をしているとよりよい人間関係に恵まれ、自分しか出来ない仕事をすることでやりがいも向上します。

キャリアの総合点を日々の業務の中でUPさせていけばより多くのチャンスに恵まれます。実はよい転職案件というのはいつも出ているものではありません(良い案件にはすぐに人が集まるので当たり前ですね)。自分の「総合点」をUPさせつつ、案件の状況には敏感になっている必用があります。

敏感になる必用があるとはいいつつ、転職時期も未定なまま定期的にエージェントに通うわけにはいきません。エージェントは基本的には2,3ヶ月以内に転職の期限を定めていない人は話さないというのが通例です。

そこでおすすめなのがスカウト型DBです。スカウト型DBに自分のレジュメを登録しておけば自分のキャリアに応じた案件が日々スカウトとして来ます。こちらのブログ読者(アッパーミドル層を想定)の方々におすすめのDB型サービスはビズリーチです。良質な案件と審査を経たエージェントが集まっています。

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現在の仕事に不満があるから、転職となるのは安直です。転職は職場環境を変え部分的には必ずその職場特有のナレッジというものが必用となり、同じ能力であってもややビハインドを取る行為です。こういった理由から安易な転職はおすすめしておりません。

総合得点を日々の仕事で積み上げて、自分の望むライフスタイルや職種が大きく変化した時に恵まれた転職を出来るように日々努力していきましょう。