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転職前に知りたい!船井総合研究所(船井総研)の実態

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本日は日系独立コンサルティングファーム、社員に直接伺った船井総合研究所についての実態について解説します。



 

会社概要


船井総合研究所は、船井総研ホールディングスのグループ会社として、日本全国の中小企業を中心としたコンサルティングを手掛ける独立系ファームです。
従業員は700~800人程在籍しています。

クライアント数は約40000社を超え、設立当初からコンサルティング事業を中心として行い、現在ではM&A・金融財務部門や人材開発部門のように、中心核であるコンサルティング事業と高いシナジーを見込んで新たな部門を次々と立ち上げています。

船井総合研究所の各業界・業種に対する影響力は大きく、例としてパチンコを挙げると、パチンコ店ではどこでもみかける1円・3円パチンコは船井総合研究所のコンサルティングにより生み出されたビジネスモデルであり、身近な私たちの生活にも船井総合研究所のマーケティングが隠れています。

 

沿革


船井総合研究所は、1970年に船井幸雄によって前身である日本マーケティングセンターが設立されたのが始まりです。船井幸雄は多くの本を出版しており、「長所伸展」「プラス思考」などの仕事に対する考えは現在でも根強く企業の指針として引き継がれています。

船井総合研究所は船井総研ホールディングスのグループ会社であり、グループの会社は以下の7社があります。

  • 海外コンサルティング事業 : 船井(上海)商務信息咨詢 有限公司
  • グループ会社の営業サポートやバックオフィス担当 : 株式会社船井総研コーポレートリレーションズ
  • コンタクトセンター改善事業:株式会社プロシード
  • IT事業:船井総研 ITソリューションズ
  • 人材事業 : HR Force
  • ロジスティック事業 : 船井総研ロジ
  • システム開発事業 : 新和コンピュータサービス株式会社


HR Forceは船井総合研究所で確立されたコンサルティング内容を事業化し立ち上げた会社であり、船井(上海)商務信息咨詢 有限公司は船井総合研究所のビジネスモデルを海外に横展開する形で設立された会社となり、グループ同士の事業の繋がりが強いです。

このように船井総研ホールディングスは、船井総合研究所を中心としてグループが広がっており、今後もその体制は続くと考えられます。


組織・業務

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顧客セクター


船井総合研究所の組織は、業種で大きく分類されています。各業種における時流やクライアントのニーズに合わせて、業種ごとに扱うテーマや提供するサービスを変化させ部やグループ、チームが細かく分けられています。

船井総合研究所の業種は、「住宅・不動産支援本部」「医療福祉教育支援本部」「サービス&エンターテインメント支援本部」「士業支援部」「人材ビジネス支援部」「ものづくり・エネルギー支援部」「モビリティ支援部」「地方創生支援部」「金融・M&A支援部」「高収益支援部」「HRD支援本部」「ICT支援部」の12個に分かれます。

下の図は住宅・不動産支援本部を例にとり、業種の組織編成を表したものです。
チームごとに業種のテーマに特化できるよう細かく分けられることにより、クライアントに合わせた最適なソリューションを提供しています。


現在、売上が高い主力の業種は、「住宅・不動産支援本部」「医療福祉教育支援本部」です。2つを合わせると事業総売上の4割以上を占めています。しかし、この主力業種は年代により大きく変化します。

ファンクション別の組織も存在

また、業種の中にも業界とテーマにわけることができます。
業界:「住宅・不動産支援本部」「医療福祉教育支援本部」「サービス&エンターテインメント支援本部」「士業支援部」「モビリティ支援部」「地方創生支援部」

テーマ:「金融・M&A支援部」「高収益支援部」「人材ビジネス支援部」「HRD支援本部」「ICT支援部」

業種単独でも事業を行なっておりますが、下の図のように業界 × テーマ が組み合わさり新たなシナジーを生んでいます。

 

提供サービス

 

船井総合研究所が提供するコンサルティングは主に以下の3つがあります。

・月次支援


 クライアント1社ごとに継続したコンサルティングを行う船井総合研究所の主力サービスです。プロジェクトは現場主義を軸として、コンサルティングを経て決定した施策をクライアントと共に実行し売上向上に至るまで細かな支援を行っています。

・経営研究会


 定期的に研究会を開き、業界の最先端の情報を提供しているサービスです。経営研究会は全業種合わせ150以上あり、ニーズに合った研究会が随時立ち上げられています。

・経営セミナー


 不定期的にセミナーを開き、旬のビジネス情報を発信しているサービスです。講師として船井総合研究所のコンサルタントだけでなく、各分野のスペシャリストや実際に船井総合研究所がコンサルティングを行った経営者などを招いて行われています。

船井総合研究所では、飛び込みの営業などを行わず、経営研究会や経営セミナーを通じて船井総研のコンサルティングを知っていただき、月次支援を行うのが主流です。

また、船井総合研究所が提供するコンサルティングの大きな特徴として、「ズバリソリューション」があります。

これは幅広い業種でコンサルティングを行い成功事例を元に確立されたソリューションです。

この主軸となる「ズバリソリューション」を元に業種のテーマごとにソリューションを磨き、月次支援や研究会を行っています。


出世と年収

船井総研の年収はコンサルティング業界内では低いことで知られています。
船井総合研究所には主に下記のポジションが存在します。支援本部や支援部ごとの各ポジションの繋がりは先ほど例で示した住宅・不動産支援本部の組織図のようになります。

 

一般:年収500-550万円(30歳前後の場合)
月次支援や研究会、セミナーでTLやGMのサポートを行い、指示のもと資料作成や分析を行います。能力や頑張りが認められると徐々に月次支援では主体となってクライアントのサポート、研究会やセミナーでは自身が発表する機会が与えられます。

新卒の方はローテンション期間があり1年目は半年づつ2つの部署を回り、その後本配属が決まります。

賞与は年間の粗利に比例するため多い人では数百万円出ることもあります。

チームリーダー( TL ) :年収 600~1000万円


一般からTLになる条件として、主に粗利益とメンバーのマネージメントスキルとなります。     

TLの役割としては、月次支援先として数社のクライアントを持ち、研究会やセミナーでは自身が主体となり進行していくこととなります。

TLにつく目安の年数は、新卒の一般から2~5年となります。


グループマネージャー( GM ) /シニアエキスパート ( SE ) : 年収1,000-1,400万円
TLから次のポジションに上がる際に、自身のキャリアを考え以下のGMとSEを選択することができます。
GM:チームの方向性や個々のコンサルタントをマネージメントしグループ全体を動かす立場
SE :特定の業界やテーマに精通し、個人の能力により高いパフォーマンスを発揮する立場

TLからGMやSEになる条件として、船井総合研究所としてコンサルティングを行う業種に成長性があるか、自身でソリューションを生み出すことができるかとなります。

GM/SEにつく目安の年数は、TLから3~10年となります。
しかし、TLからGM/SEになれない人も少なくはありません。


本部長・部長:
本部長・部長のポジションは、いわば一つの子会社の経営者の役割を担い、業種ごとの事業の方向性を決定します。

 

チームリーダーまでは、人により速度は違えど8~9割の方々が昇進できますが、グループマネジャー/シニアエキスパートとなると個人の高いスキルや業界の成長性といった環境面も重要となるので、昇進は限られた人となってきます。

船井総合研究所から転職される方のタイミングとしてもグループマネジャー/シニアエキスパートとなる前のチームリーダーの段階に多い傾向がみられます。

また、船井総合研究所は、成長が遅いコンサルタントや自身の多様なキャリアを考えいる方々にも柔軟に対応しており、部署や業種の異動が行うことができます。

例えば、
「住宅・不動産支援本部」での業界のノウハウ・マーケティングの力を持って「金融・M&A支援部」で活躍する ...etc


出版されている書籍


船井総合研究所が出版している書籍は船井幸雄の哲学本をはじめ、コンサルタント全般に関連する分野、各業種において導入部からニッチなコアな分野まで多数あります。

船井総合研究所のコンサルタントの1つの目標にも、自身の本を出版することがあります。

求められる人材

 船井総合研究所には、創業以来から引き継がれている以下の5つの格言があります。 
「力相応一番主義」「過去オール善」「親身法」「現場主義」「勉強好き」
多くの社員にこのマインドが強く浸透されています。

また、日本全国の中小企業がメインのクライアントであることから企業の成長に意識が高い経営者だけではもちろんありません。

そのために、地頭の良さだけでなく、上記の5つの考えに共感できるか、またクライアントの経営者を引っ張っていく力が求められます。

このような条件を満たしている人であれば、コンサルティングの対象として様々な業種を扱っている船井総合研究所では、どのようなバックグラウンドを持っている方々でも活躍できる実力主義の会社です。


面接・選考


船井総合研究所の面接は一般的な面接です。面接の内容は、過去の経験や船井総合研究所で何ができるのか、また何を実現したいか、企業の考えに共感できるかです。論理立てて話すことはもちろん大切ですが、自分の言葉で熱意をもって話すことができるかがカギとなります。

新卒の方は、インターン選考と一般的な面接からの選考があります。
インターンに参加するとインターンでのパフォーマンスに限らず、希望すれば早期選考を受けることができます。

中途の方は、自身の経験を活かして業種・部門ごとに面接を受けるのが基本となります。

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