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コンサルティングファーム面接における質問の意図

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今回はコンサルティングファームの中途採用面接の質問の意図と具体例をお伝えします。高い入社ハードルがあるコンサルに転職する際の面接では無意味な質問は聞かれず、雑談でさえも意味があると考えて臨むほうがよいでしょう。

これからコンサルティングファームへの転職を考える方は是非ご一読いただきたいと思います。

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面接官からの質問・会話は全て意図がある

中途採用面接時の質問・会話は意図があり、受験者の発言の内容如何に応じて評価が下されます。どの企業においても同様だと思いますが、ことコンサルティングファームにおける中途採用では評価軸が非常に明確に構成されていることから、面接官との会話はほぼ全て評価軸に沿ったものであり、合否に影響を与えるものと認識しておきましょう。

コンサルティングファームの面接での評価ポイント

あくまで一例とはなりますが、コンサルティングファームでは以下が評価ポイントとして面接時に確認されています。

 

コミュニケーション能力

チームワーク

国際性

論理的思考

ストレス耐性

業務や技術に関する専門性

プロジェクトと収益性管理

リーダーシップ

リレーション構築

ネゴシエーション

 

各項目について具体的な質問例とその意図について説明します。

 

評価ポイントにおける具体的な質問内容

コミュニケーション能力

・上司・同僚・クライアントが違った意見や考え方を持っていた時についてどのように対応しましたか?
・誰かを指導したりアドバイスを提供した経験があれば教えてください。

 

 

基本となるコミュニケーション能力の確認です。面接を通じて面接官は受験者の1on1でのコミュニケーション能力は確認していますが、上司・同僚・クライアント、及び部下に対しての具体的なコミュニケーション方法についてもヒアリングを行います。基本となる評価ポイントですが、面接を行うマネージャー以上のコンサルタントは営業も行っているため、非常に厳しくみられることがあるので注意が必要です。

 

チームワーク

・チームに影響を及ぼすような間違った決定が行われたと感じた時はありますか。

・最近同僚があなたに相談した問題はありますか?それをどのように対応しましたか。

 

コンサルティングファームではチームとして活動することが多いため、実際にチームとして活動したときにどのような考えのもと行動をするのかも大きな評価ポイントとなります。上記の「コミュニケーション能力」とも関連しますが、過去の経験を紐解いて面接で問題なく答えられるようにしておきましょう。

 

国際性

・ビジネスで英語(またはそれ以外の外国語)を使ってビジネスをした経験はありますか。

・マルチカルチャーな環境で仕事をした経験と、その時重要と感じたポイントを教えて下さい。

 

コンサルティングファームではクロスボーダー(各国のコンサルティングファームと連携して一つのプロジェクトを行うこと)案件が増加していることから確認されることがあります。英語等の言語力もさることながら、クロスボーダー案件は相手の文化なども把握することが円滑なプロジェクト運営につながるため、この経験があることは大きな評価ポイントとなることを理解しておきましょう。

 

論理的思考

・新しいやり方・改善されたやり方を推進するために、知識や経験を活用した時のことについて教えて下さい。現行のプロセスはどのようなもので、どのような知識・経験を利用したか、何を変えましたか。このやり方が適切だとどのように確かめましたか。

・(その他、ケース面接など)

 

コンサルティングファームで必須となる論理的思考については確実に確認されると考えておいてください。特に「演繹法」(ルール(大前提)から結論を導き出す)と「帰納法」(多くの観察事項(事実)から類似点をまとめ上げる)をベースにしてストーリー展開をできていない場合、コンサルタントからは鋭い指摘が入り、中途面接における評価に大きく影響を与えることになりますので注意しましょう。

 

ストレス耐性

・あなたが最も大変と感じた仕事経験を教えてください。

・これまでに、一番ハードワークをした経験を教えてください。

 

コンサルティングファームで受注する仕事はクライアントの期待値も高いため、各プロジェクトをどんなに効率的に実施したとしても結果的にハードワークとなりがちです。プロジェクトの初期はさておき、プロジェクト最終局面の報告会前夜になると深夜まで働くことも多いというのが実情です。現時点でそのような働きかたが出来なくても、働きかたに順応できるか否かは一つの評価ポイントになっています。

 

業務や技術に関する専門性

・現在の仕事において、取り入れている方法論やベスト・プラクティスについて教えて下さい。

・新しいスキルや専門知識を取得した例を教えて下さい。

 

コンサルティングファームではスタッフ層において業界軸/機能軸問わず数多くのプロジェクトを経験することになります。そのため、プロジェクトで求められる知識のキャッチアップをどのぐらい早く実施できるか(しかも再現性の高い方法で)という点が評価ポイントとして加えられていると理解して下さい。

 

プロジェクトと収益性管理

・プロジェクト/タスクを遂行する上で、アウトプットの品質・期限を管理した経験はありますか。

・プロジェクトで、合理的でないと感じた期限を強いられたことについて教えて下さい。

 

特にマネージャー以上の役職で確認されることが多い評価ポイントです。もちろんスタッフ層も独立性をもってアウトプットの品質・期限を管理する必要がありますが、ことマネージャー層に求められるのは収益性という観点からもプロジェクトを管理能力が求められることから、管理職として中途採用を受けている場合には留意しておくとよいでしょう。

 

リーダーシップ

・仕事において、あなたがリーダーシップを発揮して何かを行った経験について教えて下さい。

・リードとして、チーム内での問題を解決した時のことについて教えて下さい。

 

前述のとおりコンサルティングファームでの仕事は単独で行う場合は少なく、チームでプロジェクトを遂行するのが大半です。今後コンサルティングワークを進めていくうえで、チームをまとめあげて成果をあげることは必須であることから、特に社会人経験の浅い人は小さな経験でも構いませんのでリーダーシップ経験について伝えられるように準備をお勧めします。

 

リレーション構築

・チーム外のメンバー/他部署のメンバーと関係を構築したことについて教えて下さい。

・仕事の目的で外部とプロフェッショナルな関係を確立したことについて教えて下さい。

 

コンサルティングファームでの経験を重ねていくと自然と外部(特にクライアント)とのコミュニケーションも増えます。その際、どの程度素早く信頼関係を構築できるか/構築した信頼関係を維持するためにどのような行動をとったのかは、特にコンサルティングファームにおける営業を多く行うようになるマネージャー以上の役職になると重要な評価ポイントとなります。

 

ネゴシエーション

・複雑な情報を伝えなければいけなかった時のことについて教えて下さい。

・人に理解させたり、説得するために自分のコミュニケーションスタイルを変えた経験はありますか。

 

コンサルティングの仕事はチーム一丸となりプロジェクトを推進していきますが、事前に想定していた仮説が大きく変わる場合も多く都度チーム、ひいてはクライアントへのネゴシエーションが必要となる場面があります。その際、相手を説得するためにコミュニケーション手法を変えて柔軟な対応が出来るか、というポイントはスタッフ/マネージャー層共に求められることを理解しておきましょう。

 

全ての評価ポイントで満点をとる必要はない

あくまで一例としてコンサルティングファームにおける評価ポイントを記載させていただきましたが、上記のポイントについて全て満点を目指す回答を用意する必要はありません。

 

あくまで基礎となるコミュニケーション能力や論理的思考を抑えつつも、海外経験があるなら国際性のポイントを、体力・精神力に自信があるならストレス耐性というところを自分の長所としてとらえ、総合的にコンサルティングファームにふさわしい人材として相手に印象づけられれば良いかと思います。

 

なお、特に強い専門性を持っているのであればそちらを強くアピールすることをお勧めします。個別の事例となりますが、コンサルタントの素養が未熟であったとしても、その特化した専門性が評価されてコンサルティングファームに内定し活躍している人材もいます。

 

余談:中途面接の雰囲気にも意図がある

最後に予備知識としてですが、中途採用面接の雰囲気にも意図があります。

 

コンサルティングファームは人材の能力を礎にしてクライアントから高いフィーを頂くビジネスを展開しています。そのため、状況によっては特定のプロジェクトに受験者が入ることも想定し非常にキリキリとした雰囲気を出すことで、質疑応答による論理力等と共にストレス耐性等も測ることがあります。

 

とはいえ、中途面接の採用とはコンサルティングファームの外部向けの営業の一環でもあることから、多くの面接は会話のしやすい雰囲気が醸成されます。上記のようにキリキリした雰囲気を出した面接にあったときは、ストレス耐性を見られているのと同時に、社内にストレス耐性度が必要となるプロジェクトが実施されていると考えておくのが良いでしょう。

クイックにコンサルタントになるための知識を仕入れるには以下の記事をご覧下さい。

知識を凝縮!コンサルタントへの転職バイブル

コンサルティングファームの面接対策

面接官から見た立場でケース・行動面接対策を解説したものは以下の記事です

面接官が教えるコンサルティングファームの面接対策 

以下の記事では書類から含め解説しました

転職前に必見!コンサルティングファームの中途採用選考と面接の実態

こちらはデロイトに内定するまでの実録です

第二新卒転職向けデロイトトーマツコンサルティングの選考・面接 

コンサルタントになりたい人へおすすめの転職方法 

求人の数を確保しながら同時にエージェントと接触する質も高めるという観点で、私がおすすめする転職エージェントの使い方は4つです。

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特別採用ルートを設置!ベイカレント・コンサルティングが未経験者を積極採用

 

コンサルに関する知識をコンパクトに学びたい方は以下の記事がおすすめです!

知識を凝縮!コンサルタントへの転職バイブル