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アーサーDリトルに転職ために知っておくべきことまとめ

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今日では戦略系コンサルティングファームはあまたありますが、アーサーDリトルは、世界最古の戦略コンサルティング会社といわれる老舗のコンサルティングファームです。

今回はアーサーDリトルに転職するために知っておくべきアーサーDリトルの特徴から面接対策まで解説致します。例によって社員に監修していただきました。

歴史と伝統を持ち合わせつつ、今も色あせない鋭い切れ味のアドバイスを提供する、アーサーDリトルとはどのようなファームなのでしょうか。この記事では、アーサーDリトルの概要、特徴、キャリアプランをはじめとして、アーサーDリトルに転職をされたい方向けの対策などについてもご説明します。

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アーサーDリトルの概要

アーサーDリトルは、創業者であるArthur D. Little氏により、アメリカのボストンで設立されました。アーサーDリトルは、世界最古の戦略コンサルティング会社であり、同じく戦略コンサルティングファームとして有名なボストン・コンサルティング・グループ創設者のブルースヘンダーソンも、アーサーDリトルの出身です。

 

アーサーDリトル氏は、マサチューセッツ工科大学の科学者でもあり、テクノロジーの応用分野に秀でていました。「技術をいかにビジネスや社会に応用するか。」というビジョンをかかげ、「“Side-by-Side”、常に顧客とともにあること」をコンセプトとして、クライアントの“腹に落ちる”成果を具体的にアウトプットする姿勢を示しています。

1960年代にアポロ計画に携わり、月面の実験で使用された多くの機材を設計・開発したという実績もあり古くから技術のビジネス活用に深く携わっているファームです。

現在では日本をはじめとしてグローバルにオフィスを展開しており、約1,000人のコンサルタントを抱えています。戦略系コンサルティング会社の草分けとして、マッキンゼー、ボストン・コンサルティング・グループ、ベイン・アンド・カンパニーなどとはライバル関係にあります。

日本オフィスは規模の増減はありますが、現在80名程の人数です。

 

日本法人はアーサーDリトル・ジャパン株式会社といい、汐留シティセンターに本社を構えています。以前は神谷町の古い森ビルに入居しておりました。1978年に設立されて以来、製造業のクライアントへのコンサルティングからスタートし、現在ではほぼ全ての業界のクライアントに対応しています。各業種・ソリューションに対するため業態別・職能別に分けられた組織構造で、多様な業界・テーマのプロジェクトに対応しております。

 

あくまでサービスラインとしてはフルラインの体制が構築されておりますが、理系の学生を豊富に採用し、先行してサービスを開始した製造業領域に現在も強みを持っています。また、外資系戦略コンサルファームとしては比較的長い目でコンサルタントを育てようというカルチャーがあるのもアーサーDリトルの特徴です。

 

プロジェクトの種類

技術力に定評がある企業が、クライアントに多いです。企業戦略や技術経営(MOT)についてのコンサルティングを強みとしており、幅広い業種の大手企業を中心にクライアントとして抱えています。製造業(自動車、化学、消費財、機械、医薬など全般)エネルギー、小売、医療、旅行業、官公庁など幅広いクライアントを抱えていますが、やはり製造業のプロジェクト受注が豊富な傾向があります。

 

日本法人の場合は日本で旧来から育成され、またかつてほどの勢いはないとは言え日本の製造業を支えている自動車産業、エレクトロニクス、重厚長大産業などの業種が多い傾向にあります。近年ではヘルスケアも増加傾向です。

製造業に強いことは転職候補者や新卒の間でも浸透しており、特定の技術にこだわりが多い人が多く入社します。理系バックグラウンドを持った社員は多く、製造業出身者も多くなっております。

アーサーDリトルから転職する際のキャリアでも他のコンサルではなく事業会社・製造業に転職をする社員が多いです。

 

ソリューションも、事業戦略立案・財務戦略・デジタルトランスフォーメーション・業務効率化・など多様です。戦略コンサルファーム全般に言えることですが、かつての純然な戦略領域だけではなく、総合コンサルファームでも取り扱うような幅広いコンサルプロジェクトを取り扱うようになってきています。

コンセプト

アーサーDリトルには、設立以来、創業者がかかげた3つの特徴的なコンサルティングコンセプトがあります。この3つのコンセプトは、同社のコンサルタントが提案を考える途中、迷ったときに立ち上るファームのDNAとなっています。

 

1つ目は、Side-By-Sideといって、常にクライアントとともにあり、チャレンジングで実行可能な解を突き詰めていくことです。レポートを提出すれば終わりというドライな関係ではなく、真にクライアントが満足し腹に落ちる提案を用意できるまで、粘り強くサービスを提供します。

 

2つ目は、MITの技術者が創設した同社にふさわしく、経営と技術の融合です。近年の技術革新はめざましく、経営戦略を考えるときに技術と経営のハーモナイゼーションの視点はかかせません。

 

3つ目は人と組織環境の開発:イノベーションです。

 

主な出身者

主な出身者は、テクノロジーに強みを有するビジネスや学問の中核人物が多いことが特色です。アーサーDリトルを出た後も製造業やテクノロジーの発展に貢献している方が多いです。

 

高宮慎一氏

メルカリへの投資で高いリターンを上げたことで有名なグロービス・キャピタル・パートナーズの高宮氏はアーサーDリトル出身者です。アーサーDリトルではプロジェクトリーダーとしてITサービス企業のちアスル事業戦略、新規事業戦略、イノベーション戦略立案等を中心にリードされていました。

近年では高宮氏以外にもコンサル出身者がベンチャーキャピタリストになる例が増え始めております。

 

グレン・S・フクシマ氏

1968年にスタンフォード大学に入学して以降、ハーバード大学大学院・慶応義塾大学・東京大学など多くの大学で学んだ方で、米国で法律事務所や外交官を経た後に財界に転身し、AT&Tの副社長を経て1998年からアーサーDリトル(ジャパン)の社長に就任しました。アーサーDリトルの後は複数の企業を経て、エアバス・ジャパンの社長兼CEOとなりました。財界では法律事務所や外交官時代の法務・貿易領域の知見が多く生かされており、金融機関のアドバイザリーボード(大和証券グループ)や、監査役(みずほFG)を務めたこともあります。

 

梅田望夫氏

慶應義塾大学幼稚舎から慶應義塾大学まで進んだ後、東京大学大学院に進んでいます。大学以降は一貫して工学関連を学んでいます。1994年にアーサーDリトルに入社し、社会人としてのキャリアを開始しました。彼の工学領域の知見と、製造業に強みを持つアーサーDリトルは親和性高く、多くのプロジェクトを経験しましたが、その中で、テクノロジー領域の発展が、産業発展において重要なこと、そして、テクノロジーの発展のためには、日本よりもシリコンバレーの方が望ましいと感じたため、1997年に退社し、シリコンバレーでミューズ・アソシエイツを創業しました。その後もアメリカを拠点にビジネスを展開し、2012年には日本政府より「世界で活躍し『日本』を発信する日本人」に選ばれました。

出世と年収

 

コンサルタントとして長期に内部でキャリアを形成していきます。多くの場合は業種やソリューション内容のいずれかで一つの領域の専門性を高める形でキャリアアップしていくことが多いです。プロジェクトは平均的には3~6名のメンバーで構成されます。が、各職層からメンバーがアサインされるようになっており、先輩や上司からプロジェクトの進め方を学び取り、次につなげていくことができるようになっています。

 

また、長期的にコンサルタントを育成していこうというカルチャーが強いため、「Up or Out」というよく言われるコンサルファームの雰囲気は薄く、「Up or Stay(昇進できなくてもその場所さらに努力すればよい)」といったところでしょうか。

年収は総合ファームと戦略ファームの中間です。マッキンゼーなどと違い20%積立の退職金がないので実質的な年収はかなり違いますね。

マッキンゼーに転職するために知っておくべき年収・基礎知識 

 

自分がどの職位で入社するのかや、転職タイミングとしてよいのかを知りたければ『BIZREACH(ビズリーチ)』を使ってコンサルティングファームに強いエージェントと出会い相談するとよいでしょう。

 

ビジネスアナリスト:500~700万円程度

ビジネスアナリストは、マネージャーやコンサルタントのたてた仮説を検証し、その仮説が正しいかどうかの分析を行うことが役割期待として持たれています。実際としては仮説を検証するために、そしてその検証結果をチーム内やクライアントに共有するための資料を作成するのが主な仕事になります。徐々にコンサルタントに混ざって自分なりの意見を持って発言してもらうことが期待されるようになっていきます。

 経験が浅い間に転職するとビジネスアナリストとして入社することになります。

 

コンサルタント:800~1300万円程度

コンサルタントは、プロジェクトのメインプレイヤーとなります。マネージャーの指示のもとクライアントからヒアリングを行い、またプロジェクトとなる解決策を考えていきます。解決策が明確化すれば、それをチーム内・クライアントに共有します。クライアントにとって適度にチャレンジング、ただし実現が充分可能である最適な解決策を考えていく必要があります。

アーサーDリトルの特徴として小規模なプロジェクトであればコンサルタントが主導するケースもあることです。

コンサルタントという職位の中身も3つのグレードに分かれており、そのグレード毎に100万円程収入が違います。

 

マネージャー:

プロジェクトリーダーとしてプロジェクトの具体的な進め方の設計やキックオフ後のクライアント折衝を担当します。

 

プリンシパル:

この二つの職位はどちらかというと扱うプロジェクトの重要性・規模に差があるところが大きく、役割期待は比較的近しいものがあります。共にプロジェクトの運営責任を担い、予算を勘案しながら、プロジェクトの方向づけやプランニングを行います。クライアント側が担当者のシニアクラスまで出席する場合などはプロジェクトの総括を行なう、プロジェクトの大きな方向性を決める際にプレゼン・発言などを行なうといった役割があります。

 

アソシエイト・ディレクター/ディレクター/パートナー:

この職位では一定の業種やソリューション全般のプロジェクト群の統括責任と、プロジェクト獲得責任があり、自分が任された領域のファイナンス(=収益性)に対する責任を持ちます。既存プロジェクトについてはクライアントの支払いと案件のコストバランスをとりながら、適宜人事対応や大枠のスケジューリングなどを策定します。また、一般的な企業の「営業」にあたるプロジェクト獲得に向けた活動も主にはこのクラスが行います。クライアントのシニアクラスとコミュニケーションをとりながら課題意識を吸い上げ、案件化に向けて提案などを行います。

 

ポストコンサル転職

さて、他のコンサルファーム同様、アーサーDリトルから出て別の仕事を始める方も多くいます。正直幅広く多くの領域に行く方が多いので、一概に言えないのですが、端的に以下のパターンにまとめて説明します。

 

事業会社

最も多いのが事業会社への転職です。コンサルタントとして複数のプロジェクトを経験しているうちに、事業を俯瞰する目や経営をみる目が自然に養われていきます。そうした経験値やスキルは、どの事業会社でも重宝されますので、経営戦略や事業責任者といった重要ポジションへ転職していくことが多いです。

最近はスタートアップに転職する例も増えていますね。

コンサルティングファーム

数自体は多くありませんが、他のコンサルティングファームに転職する例もあります。アーサーDリトルは伝統的なコンサルファームではあるのですが、給与レベルは他社より高いとはいえないので、マッキンゼー・ボスコン・ベインクラスのオポチュニティにチャレンジする方は多くいます。また、テクノロジー領域などに知見を深めたコンサルタントですと、職位をあげるなどしながら総合コンサルファームに転職する事例もあるようです。

 金融機関

テーマの中で企業買収や財務戦略を担当していると、投資銀行領域や金融機関の法人部門にてオポチュニティを得られる場合も多いです。近年は投資銀行の賃金が外資系はもちろん、日系も証券会社自体の業績好調などを背景に上昇基調なので、「日本的なソフトな人事制度で福利厚生もしっかりしているのに給料アップ」となることもあるようです。その他M&Aブティックなどへの転職事例もみられます。

 

研修トレーニング制度

アーサーDリトルのトレーニングは、座学でのプログラムのあと、それをプロジェクトで実践していくことで、より深く体得していけるように設計されています。同社のホームページによると、アーサーDリトルのトレーニングの目的は「実際のコンサルティング、さらに言えば、常に新しい課題への対峙が求められる第一線のビジネスの現場で役立つ」ことであり、きわめて実践的なものです。

 

ビジネスの現場では想定外の事象も多く発生しますので、知識の詰め込みではなく、考え方を教えることが主目的となったトレーニング・プログラムとなっています。たとえば、クライアントに提案を伝えるコミュニケーション術でも、ただプレゼンテーションの進行、発声、ボディ・ランゲッジなどのテクニックのみならず、コミュニケーションとは一体何か、人と人とのつながりはどういうものかという根底にある考え方を伝えながら講習が行われるので、身につき方や応用力に差がでるといわれています。

 

トレーニングの構造はまず職位ごとのトレーニングコースが基礎となっていて、プロジェクトの合間やプロジェクトで繁忙でない時期にこなしていくのが基本です。その他、「財務管理」「戦略メソッド」など特定テーマに絞った研修が多数存在し、自分のスキル不足を感じた時、次のプロジェクトに向けて事前に知見の土台を構築したい時などに活用します。

 

また、海外各地での1週間程度のトレーニングも実施されております。ドバイ・アテネ・プラハ・バルセロナなどが近年の会場となっているようです。知見を広げる目的はもちろんですが、グローバルな人脈構築にも寄与します。

 公開されているプロジェクト

ここではアーサーDリトルが手がけたプロジェクト事例をいくつか紹介します。

 

世界的自動車製造業のデジタルオペレーション改革

とある事業者業界の大手企業は、デジタル面でのオペレーション強化が必要という課題意識を抱えておりましたが、いつ、どこに、どのように投資すべきか決めかねていました。

アーサーDリトルはこのグローバル企業が世界一体となって生産を戦略的に行なっていくことを念頭に、クライアントのビジネス構造を分析し、どのような領域にどのようにしてデジタル改革を実行していくのが、最も低リスクかつ効果的か提案しました。最終的にクライアントはこの提言に従いデジタルトランスフォーメーションを進め、初期フェーズだけで年間9,000万ドルのコスト削減に寄与しました。

 

食品・飲料メーカーの新規事業立ち上げプロジェクト

続いては、ある食品・飲料メーカーの新規事業立ち上げの事例です。こちらはフォーチュン誌で消費財セクターの上位50社の中にも選ばれたことがある企業ですが、ビジネス拡大のために新規事業ユニットの立ち上げを検討していました。株主価値向上も念頭に、もちろん消費者の視点に立った事業を行う上で、アーサーDリトルが新規事業立ち上げを支援することになりました。このプロジェクトでは例えば下記のような役割を始め、新規事業立ち上げまでの全般的な工程においてアーサーDリトルが支援しました。

  • 市場分析
  • 消費者の潜在ニーズ調査・テスト商品の調査
  • 新規事業のコンセプトの確定
  • サプライチェーンや製造行程のプランニング
  • ブランド構築戦略
  • 立ち上がり後の成長戦略

 

成果として、2年のうちに3つのブランド型が立ち上がり、7つの製造ラインが構築され、クライアントのビジネス拡大に明確に寄与する形となりました。

 

モビリティ変革コンソーシアム:JR東日本

こちらのコンソーシアムの事務局もアーサーDリトルが務めております。

 

このほかにも、大手飲料品メーカーに対する機能性食品市場参入に当たっての研究開発戦略立案や、エレクトロニクスメーカーに対する2015年までの技術潮流を踏まえた事業ビジョン構築支援など、概して製造業におけるプロジェクト事例が多くなっているのが特徴です。一方で、ビジネスがグローバル化・多様化・高度化する中でソリューションについては多様化している状況が見て取れます。

 

転職と採用の実態

新卒と中途の割合

アーサーDリトルでは、中途新卒を問わず、優秀な人材の積極的なリクルーティングを行っています。2年程前までは新卒が半分程でしたが、最近は積極的な人員拡大により中途割合が増加しております。中途についてはコンサル専門のエージェントなどでは比較的通年採用を行なっております。

 

求められる人材

アーサーDリトルに求められる人材とはどのような人なのでしょうか?アーサーDリトルの採用ページを見ると、同社は、業界の垣根を超えた市場融合の中で、クライアントが新規の事業分野に乗り出す際のアドバイス業務のニーズが高まっていると時流をとらえており、こういったニーズにこたえた提案を提供できるコンサルタントを転職候補者として求めています。

アーサーDリトルを

 

アーサーDリトルをよく表している、と感じた言葉に「ナイフのようにスパスパ切るような頭の使い方ではなく、のこぎりでゴリゴリ切っていくような人材」と言われたことがありました。

確かに在籍している社員の性格は製造業にパッションがあり、真面目な人が多いです。他の戦略系と異なりパリピの在籍率はかなり低くなっております。

 

 

転職候補者となる人が備えていてほしい力として、同社は以下の要素をあげています。

・構想力・分析力・論理力・コミュニケーション

・クライアントの事業成長への道筋を、明確に描き打出すビジネスリーダーマインド

・人と組織の"感情"を理解し、クライアントの自律的な変革を促すリーダーシップ

 

個人的にも優秀である人材であるとともに、ドクターカーネギーの「人を動かす」に登場するロールモデルのようにリーダーシップにあふれた人材を求めているといえるでしょう。

グローバルファームですが、選考にあたっての英語力は不問としているようです。実際に明確に高い英語力を要求するような面接は実施されません。

 

入社後には、海外の同僚とのコラボレーションや国境をまたいだプロジェクトの担当などで英語を使う必要はありますので、できたほうがプラスですが、現実には日本法人であると国内のプロジェクトが中心ですので、実際はコミュニケーションのほとんどはクロスオーバー案件でない限り日本語です。

 

アーサーDリトルに転職するには英語ができる・できないよりも問題解決能力、そして自身の考えや結論を論理的かつ明快に説明できる能力の方が圧倒的に重要です。また、専門性やスキルマッチも重要の要素です。新卒であれば学んできた学問とアーサーDリトルのビジネス、伸ばしたい領域の親和性、中途であれば欲しい人材ニーズと、採用希望者の経験・スキルの親和性はよく見られます。とくに中途の場合はシビアですが、いま欲しいユニット(ソリューション・もしくは業種)にマッチした経験を有していないと、ポジティブな結果を獲得するのは、よほど卓越した能力を持っていない限り容易ではなくなります。

 

選考プロセス

最初の選考プロセスは書類選考です。新卒の人は学業・学業以外で達成した実績を、中途の人はこれまでのキャリアをわかりやすくまとめましょう。偏りがないように、書類のレビューは、社内の複数のコンサルタントが行い、総合評価で合否が決まります。

 新卒採用

新卒の場合は、書類が通過したらインターンシップに呼ばれるかどうかを決定するためのグループインタビューとなります。いわゆるケースを題材としたグループディスカッションです。ここで10分の1程度にふるい落とされるようです。このあたりアーサーDリトルが「議論する力・考えを表明する力」を重視しているのがわかります。題材はビジネスに関する場合、関係ない場合両方があり、直近では「東京オリンピックのメダルを増やす方法」といった題材もありました。10分個人ワーク、45分議論、5分で発表する流れで、学生6人程度、社員2人程度というのがスタンダードです。

 

ここを通過すると3日~5日間のインターンシッププログラムに参加し、実際にコンサルタントと一緒にクライアント向け戦略的立案の事例を経験します。期間のほとんど全てがグループワークに当てられます。と、いっても基本的に2人一組で取り組みます。真ん中に中間発表があり、最終日に戦略をスライドにまとめて発表します。その間メンターとのミーティングもあります。

 

本選考は書類審査後面接となります。アーサーDリトルはインターンなしで採用される場合もないわけではありませんが、毎年採用人数は非常に少ないので、インターンの参加が非常に重要になっています。

 

面接回数は人によって大きく異なる傾向にあり、インターンで評価されているものであれば2回程度(実質的には1回が本気の選考で最後は意思確認に近い)、そうでない場合は4回という事例が確認されていますが、これより多い方がいる可能性もあります。面接内容は質問事項としては特段特異なものはありませんが、志望理由や自分のバックグラウンドなどを端的に説明する必要があります。また、逆質問の時間が非常に長いのも特徴ですので、ファームへの興味、自分の志望領域への興味がつたわるようにしっかりと質問を準備しておきましょう。

転職者向け中途採用

中途採用についてはユニットごとに採用の自由度が大きいので、「こういうフローです」という画一化されたものは全くありません。ユニットごと、もっというと面接官ごとに異なります。中途の場合も面接回数が多かったという報告も見られますが、各種情報を総合すると3〜5回程度のようです。3回であれば比較的オーソドックスな回数ですが、面接回数も人によって差異があるようです。

 

それ以外の特徴としては、ケースが多い場合がみられます。多くのコンサルの場合ケースは一回という場合が多いですが、ここでは最終以外は全てケース面接付きということもあります。お題は予め決まっているとは限らず、面接官に裁量があります。志望者の現職にかかわるお題がその場で突然出されることもあります。したがってお題の内容もいわゆる「売り上げを伸ばす」「シェアをあげる」といった目標付きのものだけでなく、「自分なりに〇〇業界の課題を見つけて解決策を考える」などオープン内容のものものあります。

 

面接自体は比較的オーソドックスな「志望理由」「現職やこれまでの経験からコンサルタントとして貢献できる理由」などといったものですが、「なぜアーサーDリトルか」という質問について繰り返し確認される、深掘りを求められるという事例が多いです。戦略コンサルファーム各社がフルライン化しているなかで、各ファームの差異は見出しづらくなってきているので、この質問への対策はしっかりと行なっておくことをおすすめします。

業界に興味を持った方はこちらの記事を読んで全体感を把握した上でアーサーDリトルの立ち位置を理解して下さい。

知識を凝縮!コンサルタントへの転職バイブル 

まとめ

いかがでしたでしょうか。最古の戦略コンサルティングファームであるアーサーDリトルで、技術と経営をつなぐ最先端の戦略コンサルティング立案を経験するために、是非転職にチャレンジしてみてください。

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