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ボストンコンサルティンググループ(BCG)に転職するために知っておくべきこと

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本日は世界3大大手戦略ファームであるMBB(Mkcinsey,Bonston Consulting Group,Bain)の一角であるボストン・コンサルティング・グループに転職をしたい方向けの記事です。

コンパクトにBCGに転職したい方向けのノウハウ・知識をまとめました。

面接対策、キャリアパス、年収、仕事内容などは各リンク先をご覧いただければより詳細に把握することが可能です。

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会社概要

1963年に創業、米国ボストンで設立された経営コンサルティングファームであり、「正解のない難問に挑む姿勢」は、BCG創業から50年以上たった今もなお、世界50か国90拠点で働く16,000人の社員に受け継がれています。

BCGは大手企業への経営コンサルティング業務を通じ、その企業の経営陣と一緒になって変革を実現し、産業構造自体を変えていくことを目指すファームであり、BCG社員の多くは、クライアントの役に立ちたい、必要とされたいというモチベーションに加え、「世の中を変えたい」、「社会や日本経済にインパクトを与えたい」というロングタームゴールを掲げて働いています。

世の中にインパクトを与え、世界をより良いものに変えていくというマインドが強く根付くファームです。 また、コンサルティングファームにとっては、働く社員、「人」が資産であるため、海外研修や海外オフィスへのトランスファー等、人材育成のためには投資を惜しまないことでも有名であり、優秀な社員が集まり開発してきたPPM(Product Portofolio Matrix)等、数々のフレームワークや経営手法はMBA(経営学修士)での教科書にも採用される等、BCGが世界や社会全体に与えてきた影響は計り知れません。

50年以上もの間、経営コンサルティング業界のトップを走り続けてきた世界から最も評価されている経営コンサルティングファームの1つといえます。 コンサルタントとして成果物の品質や結果に拘るプロ意識は勿論、人材の多様性も重視しており、その背景には、異なる強みを持った優秀なコンサルタント(プロフェッショナル)が集まり、頭をひねり、徹底的にディスカッションをして初めて新しいアイデアが生まれるという確固たる信念があります。地頭の良い、いわゆる「優秀なコンサルタント」であることは勿論ですが、様々なバックグランドや考え方を持ったコンサルタントを求める傾向が強く、選考プロセスの中でも、「優秀さ」と「多様性」の2軸で評価を受けることになります。

具体的には、質問の入り口は一般的な面接での質問であっても、自然な会話のやり取りからフェルミ推定やケース面接が始まります。面接官は、候補者が実際のプロジェクトに入った際にバリューを発揮し活躍できるのかという視点で評価します。面接官とのディスカッションを通じ、「BCGのコンサルタント」としての資質を見られるため、小手先だけのテクニックだけで乗り切ることはほぼ不可能に近いでしょう。

 

一応外向けにはダイバーシティを標榜するコンサルティングファーム各社ですが、違うのは性別や肌の色であり価値観は恐るべきモノカルチャーである場合も多いです!

 

沿革

1963年:ブルース・D・ヘンダーソンにより設立

1966年:日本でTFMアダムスを買収。日本発のグローバル戦略コンサルティングファームに

~1980年:欧州へ展開(ロンドン、パリ、ミュンヘン、ミラノにオフィスを開設)

~2000年:アジア、インド等へ展開 現在:50か国に90以上の拠点を展開し、16,000人以上の社員が勤務

特に、最近は日本においてめざましく成功したファームです。戦略ファームとしての日本国内におけるシェアはマッキンゼーを上回りNo1になっております。成功の秘訣はグローバルなチーム・グローバルなモノカルチャーをどちらかと押しがちなマッキンゼーと比較し、徹底的なローカライズだと聞いております。

マッキンゼーの場合、日本クライアントに対しても外国人パートナー・チーム(勿論日本人混合)を当てる場合もありプレゼンテーションも日本人役員相手に英語でなされていたこともありました。

キャリアパス

職位の呼び方はファームによって異なりますが、BCGでは下記のような職位となっております。新卒採用として入社する場合、基本的にはアソシエイトから始まりますが、中途採用として入社する場合であっても、コンサルティング業務が未経験の場合は、アソシエイトもしくはシニアアソシエイトからのスタートとなります。 一方、その他のコンサルティング会社から転職した場合は、経験や能力に応じて職位が決定します。コンサルティング業界は実力主義の世界であるため、長年勤めていても昇格せず、ずっとシニアアソシエイトのままという人もいます。

アソシエイト・シニアアソシエイト:年収550-800万円

業務経験3年程度 業界や分野に限らず、幅広いジャンルのプロジェクトを経験し、コンサルタントの基礎を学んでいきます。1スライド1メッセージ、グラフの色、スライドの構成、データの収集方法、フォントの統一等、非常に細かい部分まで指導を受けます。プロジェクトに入ると残業は当たり前で、明日までにこの資料全て仕上げてほしいという上司からのオーダーは日常茶飯事です。

コンサルタント:年収1,200-1,500万円

プロジェクトリーダーと意見交換をしながら、プロジェクトをメインで進める中心的な存在です。ジュニアの指導は勿論、プロジェクトリーダーがいなくても案件が回るよう、影のプロジェクトリーダーとしての心づもりが必要となります。クライアントの経営の問題点を探り、戦略を展開し、成果の実現を目指してクライアントと密接にかかわり、プロジェクトを進めます。

 

最近ですと、新卒入社組はここまでで9割消えてます。転職してどこへ行くのか?についてはこちらの記事を御覧ください

失敗しない!ポストコンサル転職の実態 

 

プロジェクトリーダー:年収1,500万円-2,000万円

プロジェクトの進捗状況を管理し、全体間を常に把握した上で細かな数字の把握も求められる、マクロとミクロの視点が必要なポジションです。資料作成の際には、資料の構成やレイアウトはプロジェクトリーダーが基本的には考え、資料の作成自体はジュニアに振ります。そして、ジュニアからあがってきた資料をレビューし、クライアントへのプレゼンテーションに備えるという流れになります。ただ、下につくコンサルタントの力量次第では、資料作成を自ら行う場合もあります。最前線のプレーヤーとしてプロジェクトに関わる最も上のポジションといえるでしょう。

プリンシパル

プロジェクトの進捗管理は行いますが、案件を受注するという営業活動がメインになってきます。もちろん、重要な場面でミーティングに参加し、プロジェクトリーダーに代わりプレゼンをすることもありますが、メインはクライアントとの関係構築よび案件創出となります。このポジションあたりから接待が増えてきます。

パートナー

コンサルティングスタッフの総括責任者です。プロジェクトに関与し案件をどんどん回していくという仕事ではなく、案件受注がメインとなります。一方、プロジェクトにおいては、クライアントの利益を常に最優先に考え、コンサルティングの質を常に高く担保する責任があるポジションとなるため、プロジェクトメンバーの教育、理念の徹底等を行います。

年収についての詳細はこちらをご覧ください。

コンサルタントの給与・年収・キャリアは?

公開されているプロジェクト

ある東南アジアの銀行の新しいビジネスモデル

New Business Model Helps a Southeast Asian Bank Attract Millennials

ある銀行では、ターゲットを絞った戦略が功を奏して、伝統的なライバル企業の2倍の率でミレニアル顧客を獲得しています。

世界的ビール会社の中期計画策定プロセス見直し

ある世界的ビール会社は、柔軟かつ強力な中期計画策定プロセスを導入しました。これによりビジネスユニット間の真の戦略的対話が促進されました。

調達モデルの向上

調達分野のインパクト | BCG支援事例

アジア市場で主導的な地位を占める、ある製鉄企業は、持続的に収益を高めるため、営業・マーケティング、運転資本・プランニング、調達という3つの領域にフォーカスし、12か月のトランスフォーメーション・プログラムを通じた収益性向上に取り組みました。このプログラムでは、原材料の安定確保を維持しつつ、徹底したコスト削減に積極的に取り組む施策の実行を通じ、年間約5,000万ドルのコスト削減を実現しました。

ティアダウンの利点

Upside of Product Teardown

あるヨーロッパのポンプ製造企業は、BCGのコスト削減プログラムとティアダウンを活用し、期待を上回る成果を上げ、継続的なイノベーションの土台を築きました。

交渉のメリット

Benefits of Negotiation

BCGは、グローバル食品・飲料企業のマーケティング支出最適化の取り組みを支援し、6か月で代理店向け支出のうち3億ドルを、効果の低いメディアから効果の高いメディアに振り向けることに成功しました。

書籍

・BCGが読む 経営の論点2019

・BCGデジタル経営改革 (日経ムック)

・仮説思考―BCG流 問題発見・解決の発想法 

・BCG 経営コンセプト 市場創造編  

求められる人物像

BCGのホームページには、下記の通り「求める人物像」に関する記述があります。

インテレクチュアル

BCGが取り組む課題は、クライアントが長年考えてきたにもかかわらず、解が見出せなかったものばかりです。その課題に解を見出すためには、しつこく考え、大胆に発想し、本質を深く洞察する力が必要です。単なる表面的な知識に留まらない骨太の思考力が求められます。

インターパーソナル

どんなに良い提言であっても、クライアントに実行していただかなければ無価値であると考えます。提言を実行に移していただくためには、クライアントの悩みを真に理解し、ロジックと熱意でクライアントを説得し、信頼を得て、クライアントと苦楽を共にできるヒューマンスキルを兼ね備える必要があります。

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コンサルタントはロジカルモンスターと誤解されがちですが、クライアントに嫌われたら最後、時には茶目っ気のあるコミュニケーション力がないとやっていけない職業です

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成長力

「インテレクチュアル」、「インターパーソナル」の資質を最初からすべて兼ね備えた人などいません。BCGには入社後に自分に不足する資質を学ぶ機会にあふれています。そこで一番重要になるのが、自分の課題を素直に受け入れ、難しい課題にも自ら怯まず挑戦を続け、着実に成長していく力なのです。

 

勉強が嫌いな人には向かない職業です。プロジェクト毎に新しい知識が求められ素早いキャッチアップが必要です。

 

求められる3つのスキル詳細

インテレクチュアル

所謂、地頭の良さになります。この能力はフェルミ推定やケース面接で評価されることになりますが、もっと踏み込んで定義すると、具体的には答えのない課題に対する解を見つけ、そこまでの思考プロセスを相手に分かりやすく説明できる能力です。なぜクライアントが何千万というフィーを払ってまでコンサルタントにお願いするかを考えてみてください。それは、答えのない課題に対する解を見つけてほしいからです。 これが、コンサルタント業務の本質です。解を見つけた次のステップとして、どのように表現すればクライアントに理解してもらえるか、伝わるプレゼンになるのかを考えるという順序です。つまり、グラフを綺麗に作ることや、ロジックツリーを書くこと、膨大なデータを分かりやすくまとめる等の仕事は、コンサルタントの仕事の本質ではないのです。答えのない課題に対する解を見つけることが仕事であるため、ケース面接やフェルミ推定という独特の選考プロセスが必要となるのです。 例えば、有名なフェルミ推定に「日本にマンホールは何個あるのか?」という問題がありますが、実際にマンホールの数を知っている人を採用したいわけではなく、必死に今ある知識から、論理的に答えを導ける人を採用したいのです。これは、実際にコンサルタントとしてクライアントから答えのない難題を突き付けられたときを想定しているということは、言うまでもありません。

インターパーソナル

解決策を提案するだけでなく、クライアントと二人三脚で実行に移せる力です。一生懸命知恵を絞り、解を見つけ、クライアントに伝えたにもかかわらず、クライアントがその通り動いてくれないようだと絵に描いた餅です。言うは易く行うは難しであり、クライアントの現場のメンバーをモチベートし、周りを動かす人間力が求められます。

成長力

HPに記載の通りですが、選考過程でどのように成長力を評価されているかをご説明します。フェルミ推定やケース面接では、面接官に対して一方的に話すのではなく、一緒にディスカッションをしながら、解を求めるという共同作業となります。前提条件について確認したり、分からないことを尋ねたり、ヒントをもらったり、考え方の方向性を軌道修正してもらったりしながら、先輩社員のような立ち位置で面接が進みます。面接官からもらったアドバイスをどのように消化・吸収し、より良い解を出すための材料にできたかを見られています。つまり、短時間でPDCAを回せるかがBCGの考える「成長力」となります。

面接・選考対策

BCGの面接は一般的な戦略ファームのものと同様にケース面接と行動面接があります。

コンサルタントは普段ロジックの世界で揉まれており、どちらの面接にしても何故自分がコンサルタントになりたいのか、何故自分が採用されるべきなのかが明確に伝わらないことには内定は難しいでしょう。

各面接の対策については戦略ファームの面接官が対策方法・突破のポイントをレクチャーしてくれました。こちらを参照して対策を入念に行いましょう。

中途採用面接官から見るコンサルティングファームの面接対策

社員紹介

繁田 健

・経歴 京都大学工学部卒業。同大学大学院工学研究科修了の後、BCGに入社 ・BCGを選んだ理由 世の中にインパクトを与えたい、誇りを持てる仕事がしたいため。

堀内 喬

・経歴 京都大学工学部卒業。同大学大学院工学研究科修了の後、BCGに入社 ・BCGを選んだ理由 まだ自分が出会ったことのない、世界中のありとあらゆる難しいテーマが舞い込んでくる、エキサイティングな環境だと思ったため。

佐々木 靖

・経歴 慶應義塾大学経済学部卒業 ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス修士(MSc) 欧州経営大学院(INSEAD)経営学修士(MBA) 株式会社日本興業銀行 (現みずほフィナンシャルグループ) を経て現在に至る ・BCGを選んだ理由 グローバルな競争環境の中で企業があるべき変革を成し遂げるためのサポートをしたいため。

平野 聡久

・経歴 東京大学法学部卒業 ロンドンビジネススクール経営学修士(MBA) 日本銀行、BCGパリオフィスでの勤務を経て現在に至る ・BCGを選んだ理由 ダイレクトに人の役に立っているという実感を得たかったため。

栗原 勝芳

・経歴 東京大学経済学部卒業 大和証券グループ本社、外資系戦略コンサルティングファームを経て現在に至る ・BCGを選んだ理由 これまでのキャリアで会っていないような人と一緒に働くことで、自分をさらに高めることができるのではないかと考えたため。

ボスとコンサルティンググループに転職するには

BCGに絞るならBCGに強いエージェントを使う

BCGへの転職実績が多いエージェントと出会うことが重要です。一度落ちると再チャレンジは難しいため慎重に面接に望みましょう。(新卒で落ちて転職で入社した例はあります)

いきなりBCGを受けるのではなく本命ではないコンサルティングファームで肩慣らしをしてから受けることを強くおすすめします。コンサルティングファームの面接には慣れが重要です。

どのエージェントを使うかは『BIZREACH(ビズリーチ)』を使って見つけるとよいでしょう。

『BIZREACH(ビズリーチ)』に自分の経歴および転職希望条件を登録するとエージェントからスカウトが来ます。

BCGに転職したい旨を伝え、電話を一度してから実際に会うとミスマッチが少ないです。必ずBCGへの転職支援実績があるかを確認しましょう。

そうはいいつつBCGにはなかなか内定しない

従来より、ハードルは下がっているとは言えコンサルティング業界の雄、BCGの採用ハードルは極めて高いことは間違いないです。

BCGに行きたい!という気持ちはよいのですが同時並行で複数のコンサルティング会社へ転職活動を進めたほうがよいでしょう。上で書いた通り、コンサルティング会社の面接には慣れが必要ですのでBCG以外に必ず複数の面接を経験してからBCGの面接に臨みましょう。

総合系コンサルティングファームも見る場合は多くの実績をお持ちのリネアコンサルティング・大森 崇さんに相談することを強く推奨します。コンサルティング会社への豊富な転職支援経験をお持ちで、本メディアでのインタビュー対象者も大森 崇さんを通じて転職を成功させた方が多くいます。

他にも多くの面接を経験するには リクルートエージェント 、Dodaマイナビエージェント パソナキャリアという4大手エージェントを使うことがおすすめです。

それでは転職活動の成功を応援しております!