新卒アクセンチュアからの転職|女性ITコンサルが語る転職事例
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今回の記事は女性が如何にワークライフバランスを保ちながらIT業界で働いていくかという点です。現在の年収はキャリア6年目で600万円なので高い、とは言える部類ではないがかなり良好なワークライフバランスを保っており、その点では思った通りのキャリアだと言えます。
今回のポイント:
・IT業界は成長が続き新たな機会で溢れている
・柔軟な働き方をしたい女性にはよい場合も多い
・知っておくべき「ITコンサル」の業務実態
アクセンチュアについての概要や転職のための基礎知識を知りたい方はこちら
- インタビューイーの経歴
- 海外大学から新卒でアクセンチュアに新卒で就職
- 大きな入社前後のギャップ、想像していた業務とは違う「ITコンサル業務」
- 3年間勤務をした後に転職
- 日本とは大きく異なるカナダの就職事情
- アクセンチュアからの具体的な転職方法
- 規模の小ささにやりがいを感じず1年で転職
- 転職して3社目で希望したIT戦略の構築業務に携わる
- 福利厚生や収入も重視した転職
- 柔軟な働き方と柔軟性がIT業界の特に女性には大きな魅力
- コンサルに転職したい人へおすすめの転職方法
インタビューイーの経歴
新卒でアクセンチュア入社、アクセンチュアでシステム改善、運用保守を3年経験。
転職時年収は530万円。その後、東証一部上場広告会社のIT部門、ソフトウェア開発部門で勤務、年収は580万円。1年後に大手専門職関連事業グループのIT戦略担当に転職。
現在2年目で年収600万円。
海外大学から新卒でアクセンチュアに新卒で就職
--就職の経緯を教えて下さい
私は文系で経営学部を卒業しました。
カナダの大学だったので就職活動の方法が一般的なやり方と違っていました。
私の会社の探し方としては外国語の活用、グローバル人材というところに絞ったイベントで探しました。お台場でやっていたフェアとマイナビの国際派就職みたいなフェアに参加して、内定をもらったうちの一つがこのアクセンチュアでした。
その当時は商社とかも含めてかなり広く受けていたんですが、今後、ITという分野が経営の根幹となるかなというところがあったので強く興味は持っていました。
その中でITを使って経営を変えるような提案に携われそうで、かつ、グローバルな仕事が多いということでアクセンチュアに就職することとなりました。
大きな入社前後のギャップ、想像していた業務とは違う「ITコンサル業務」
--こちらの会社で3年ほど勤務されたということですが実際の業務内容を教えてください。
私が新卒で配属されたプロジェクトはシステムの運用保守を中心にしたプロジェクトでした。
システムの内容としては物流関係のシステムです。クライアントは日系企業でアジア圏にいくつか支社をもっている会社でした。
このプロジェクトの中でいくつか配置転換はありましたが、3年間は同じプロジェクトに携わりました。保守が中心でしたので改善の提案に携わる機会は稀にしかありませんでした。
プロジェクト自体が運用メインだったのでITを使って経営を変えるという提案を出来る業務は少なかったです。
入社前と入社前のギャップはありましたか?
ありました!
それが1回目の転職の理由の1つですね。
初心者としてはITの運用保守から携われたことで勉強という点ではよかったのですが、システムの運用保守をやりたかったわけではなかったんですよね。
経営にインパクトをもたらせる提案をしたかったというのがやりたかったことでしたので、そこがギャップでしたね。
要は、このシステムを入れることで投資対効果が云々というような話をやっていきたかったんですけど、新卒のタイミングで最初に携わっていたプロジェクトはそういうものではなかったということですね。
--お客様のところに常駐されていたんですか?
そうです。
--どのような業務だったのでしょうか?
監視対応をしてなかったのですが、一般的なシステム運用の業務である問い合わせ対応、仕様変更、障害対応を行っていました。
また監視は中国にオフショアしていたのですが、オフショア先のスタッフに指示を出したり、オフショア先で対応してもらう仕様変更の進捗管理もしていました。
編集コメント:
「ITコンサルティング会社」と言ってもITを使って経営変革をするという業務に携わることが出来る人は多くはない。このような運用保守業務が実際は多く、業務は非常に地味だ。仕事はハードにはなりづらいが挑戦的なマインドを持った人がやりがいを感じ続けるのは難しい場合が多い。
3年間勤務をした後に転職
--ギャップを感じつつも3年間勤務し続けた理由は?
とりあえず3年は働いておけというのがあって、それがメインの理由ですね。
あとはそのプロジェクトや会社自体に不満があったわけではなくて、ある程度自分自身が一通りのことができるようになったかなというタイミングで次の仕事を探し始めたというのが理由です。
--社内での上位職種への挑戦や配置転換ではなく転職を選ばれた理由は?
社内での配置転換も視野に入れていましたが、当時はまだ社内での配置転換の流動性が低くて、もう少し早いテンポで自分のやりたいことをやっていきたかったというのが理由です。
編集コメント:
現在はやや状況は変わっていると聞くが様々なプロジェクトが走っているとは言え、社内での配置転換のハードルは低くはないようだ。
--転職の活動の際に具体的にはどのようにして転職活動を進められたのでしょうか?
この当時はどの会社に転職しようか考えていたわけではなく、次のステップとして自分の視野をどこの方向に広げようかなというのを見るために広くいろんなものを見ていました。
LinkedInを主に活用していろいろな企業の情報を見ていました。一方でIT分野の中でもITを使った仕事って何があるのかなっていうのを広く見るために リクルートエージェント 、Dodaといった転職サービスを利用していました。
編集コメント:
すぐに転職を意識しなくても情報収集という観点では常にエージェントとの付き合いをしたり転職サイトの状態は確認することがおすすめだ。いざ転職をするとなったときにも情報が沢山あることは確実に役に立つ。
『BIZREACH(ビズリーチ)』のようなスカウト型サービスの場合は自分のキャリアと希望を入力しておけばスカウトを常に受けることが出来る。
日本とは大きく異なるカナダの就職事情
--日本で就職しようと思ったのはなぜですか?
新卒ブランドが使えて、且つ比較的融通が利くという点です。
またカナダで就職しようとすると難しいんですよね。
正社員という考え方があまりメジャーではなく、日本での契約社員みたいな形で終身雇用ではない上に、学位だけじゃなくて、インターンシップみたいなところで業務経験がないと名の通った会社には入ることができないという状況なんです。
それであれば一旦日本に帰ってきて、日本で経験を積んだ後にカナダに戻るというのも選択肢の1つだし、日本でそのまま働くのであればそれも選択肢かなと思って帰国をしました。
--カナダでは大学卒業後にインターンを始めてキャリアアップしていくというやり方なんでしょうか?
どちらかというとサマーバケーションがだいたい4ヶ月ぐらいあるんですけど、その間に4年制大学だったら、例えば3ヶ月✕4年間、同じ企業でインターンするということを割と現地の大学生はやっています。
もしくは4年で卒業するという縛りもないのでパートタイムみたいな形で午前中だけ学生をやって、午後は仕事をしている人もかなりいました。
--留年でない限り、4年で大学卒業しないといけないという考えがないということですか?
いくつの単位を取得すれば卒業という風になるのでそもそもないですね。
--カナダと日本の就業環境を比較してどちらが良いと思いますか?
(新卒での就職という観点で)カナダでインターンをしていたとしたら可能性としてはカナダの方がよいかもしれないですね。ただ大学を卒業したタイミングで学位と、且つ3年以上何かしらの経験というところが求められるので、中途のようなものです。
そうすると比較大正としては日本の中途採用となり、その条件ではたいして変わらなかったかなと思います。
そうではないとバイトみたいな形だったり、インターンという形で経験をそれなりに積んでいくことになります。例えば、ITコンサルをやりたいんだという目標が大学生の時からすでにあって、夏期はIT関連の企業でインターンをしていたような方じゃないと難しいのかなというのが現実だと思います。
--カナダの大学生にとってインターンというのはかなり重要なことなんでしょうか?
そう考えている方が多いです。
もしくは4年で卒業することにこだわってないので、大学を26とか7で卒業という方も普通にいました。
アクセンチュアからの具体的な転職方法
--転職活動の際、LinkedIn経由でエージェントから紹介があったということなんですか?
そうです。
--リクナビとか DODAはどのように活用していたのですか?
自分の視野を保つために検索のみ利用をしていました。
リクルートエージェント やDodaは、自分に合った企業が見つけられるかというと大量に情報がありすぎてマッチング機能が薄いため情報収集用で使う程度でした。
LinkedInも情報収集で使っていたんですけれども、スパムみたいにいろいろ連絡が来る中で興味がある分野であればより深く掘り下げることができたので、そういう意味でLinkedInを使いました。
--これが面白いと思って転職した理由はどういったところでしたか?
ソフトウェア開発部門だったんですけど、今までずっとB to Bのシステム運用をしていたんですが、B to Cのシステムになるので、その辺りがどう違うのかなっていうのを見てみたかったというのが1つ。あとは今までの経験にそれなりに合っている部分があったからです。
私が入ったところがオフショア開発の部門でブリッジSEに近いことをやっていて、ブリッジという意味だと英語も使えるし、まるまる新規のシステムを作ることも想定していました。
また、B to Cなので新しいものを作っていって世に出ていくのが見えるかなと思いました。と、思って入ったんですけど1年で辞めてしまいました。
B to Bのシステム運用をしていた時は、小さい案件とはいえ3人月掛かる開発案件とか、長くて半年の開発案件なんですが、削減効果が億単位だったりとかしていたんですよ。
ここで私が携わっていたのが14ヶ月のシステム開発で、たかだか投資が9億円だったんですね。今まで3ヶ月で5億、6億削減していたのに、1年ちょっとでたったの9億しか投資をしなくて効果が上がるのが5年後です、というのを見た時にかなりモチベーションが下がりました。
時間が掛かる割にあまりお金に直結はしないんだなっていうところが一番大きなギャップでした。
--業務内容としては齟齬がなかったものの規模感があまりにも違いすぎたんですね。
そこでやりがいを見出していくのが難しくなってしまったんです。
規模の小ささにやりがいを感じず1年で転職
--辞めようかなと思い始めたのは入社してどれくらいなんでしょうか?
この会社に入って、いわゆる適応障害と言われるものになったんです。
それが理由で辞めたんですが、オフショア開発をしていた頃、もうすぐリリースといった頃に会社の風通しの悪さが合わないというのが顕著に出てきました。なので、この会社で配置転換をしたとしてもうまくいかないなというのが理由で辞めました。
--辞めてから転職活動されたんですか?
そうですね。
--この時、アイムファクトリーという人材紹介会社を利用されていますが経緯を教えてください。
LinkedInから紹介案件をいくつかしてきた会社のうちの1つだったと思います。
複数のエージェントの方とやり取りをしていたのですが、アイムファクトリーのエージェントの方が比較的、社内SEといった分野だったりとか、企業のIT部門というところに詳しい方だったので、その方と相談をしながらそこで転職をしたという形になります。
転職して3社目で希望したIT戦略の構築業務に携わる
--次はITの戦略担当ということで、もともと思い描いていたキャリアと近いのかなと思うのですが、これはどんな観点で検討されたんでしょうか?
やりたいことはブレていませんでした。
大きい企業の中で、比較的戦略に近い部分、会社の経営に携われるようなことができる企業の中のIT部門という形で探しました。
それ以外にITコンサル業に戻ろうかなというところも含めて広く見ていたんですけれども、結果的に自分が本質的にやりたいことを見据えて企業のIT部門に辿りつきました。
--転職された企業の事業内容自体も魅力的に感じていたのでしょうか?
事業内容自体は悪くないかなぐらいの感じでした。
グループ企業にコンサルティング会社があったりとか、会計士、税理士がいるようなグループ企業で、私はそこのIT部門にいるんですけど、かなり広くやっている会社なんです。
例えば将来的にコンサルに戻ろうかなと思った時にグループ内で異動ができるというのも魅力だったりとか、税理、会計といったところは今後IT化が進んでいく可能性があるなというのは見据えた結果、今の会社に転職しました。
福利厚生や収入も重視した転職
--福利厚生や制度は重要視されましたか?
しましたね!
2016年12月、前の会社を一年で辞めた後に結婚して、ブランクを経てから今の会社に就職したんですけど、その際、福利厚生というか、働きやすさというのはかなり重要視しました。
--今のところ収入は着実に上げているんですね。
結果的にそうですね。
--条件面でネゴされたりとかしていますか?
もちろん。
1社目から2社目への転職の際は年収を50万円以上増えなければ転職しませんでした。一方で2社目から3社目への転職の場合、適応障害を発症したとか、結婚したとか個人的な部分もあったので、どちらかというと年収よりも働きやすさと、自分がやりたいことを重視しました。
--現在の会社で入社前後のギャップはありましたか?
特にないかな。
ここの会社には新卒で入った会社の先輩や同僚がいたので、事前に情報が得られていました。また、アイムファクトリーのエージェントの方からかなり多くのフィードバックをもらうこともできたので入社前後のギャップはほとんどなかったです。
--結構働きやすい環境ですか?
そうですね。
--今後のキャリアプランを教えて下さい
中期的には今の会社でしばらくいて、まだまだ面白いことができるかなという風に思っています。もともとシステムを運用、開発をやっていたんですけど、今はもう2、3歩上流の戦略の部分に携わっているので、ここを更に深めていきたいです。どういう戦略を立てていくべきか、企業に貢献するにはどうしたらよいかといった部分に携わっていきたいと思っています。
ただ長期的には、今、休職に入っているというのもあるんですがかなり悩んでいます。
このままここにいてもいいなと思う反面、 コンサルタントとして会社だけではなくて世の中にもっと貢献する方法があるんじゃないかというのも考えたりするんですけど、とはいえ自分のライフの部分とのバランスが難しいよなというのは悩みどころです。
--コンサルの場合、必然的にハードワークになりますね。
そうですね。
家のことは一切しないで本当に仕事しかしないみたいな感じになってしまいますね。それはそれで楽しいんですけどちょっとどうかな。子どもも産まれるし、と、いうのが今の悩みです。
その辺りが今、働き方改革でいろいろ変わっているので、もっと違う働き方で戦略もできるのであれば長期的に考えてもいいのかなと思うところはあります。
ただ、今の世の中の、今の現状だけ見るとそれは不可能に近いし、中途半端にしかならないと思います。
そういう意味では、長期的にはわからないなという感じです。
柔軟な働き方と柔軟性がIT業界の特に女性には大きな魅力
--IT業界に興味がある女性、もしくは入社してみようかなと思っている女性に対するアドバイスをください。
何をやるかにもよると思うんですけど、そもそもIT業界というところは魅力だと思っています。今、AIとか、IoTというところでIT戦略が企業の根幹になってくるというのは見えていると思うんですよね。
今、結果的にメリットと感じていることが2つあって、1つは働く場所を選ばないということです。もちろんセキュリティ上のいろいろな制約もあるんですけど、パソコン1台あればどこでも仕事ができるので在宅勤務がしやすいです。
運用保守だと時間的な制約もありますが、今の私のキャリアの中でいくとやることをやれば何時に何をやってもいいような、裁量労働に近いような形で働くことができています。
例えば産休に入る直前、私はほとんど会社に行っていませんでした。在宅勤務で仕事をしながら体調が悪い時には休んで、治ったタイミングで、例えば深夜の10時から「明日までにやらなきゃいけないから」ということで仕事をしていました。
自分がやるべきことをやればいいというところなので、そういう意味だと働きやすいですね。事務職とか、一般事務とか、総合職とか時間に縛られている職種と比較すると非常にやりやすいです。これが今の会社を辞めたくないと思っている理由の1つです。
育児が始まった時に、子どもが熱を出しても保育園に迎えに行って、家に帰って寝かしつけたらまた仕事に戻ってということができるのでワークライフバランスが取りやすいのが魅力だと思います。男性でもそういう働き方をしたいのであればありだと思うんですけど、女性が働き続けながら家庭のこともきちんとできるのは魅力だと思います。
これはいろいろな意見がありますが、今、女性がかなり優遇されていると思うんですよ。
女性の管理職がなんちゃらかんちゃらとか、女性を増やしましょう、会社の中での比率を5対5にしましょう、みたいな話があって、かなり女というだけで優遇されているなと感じながら働いています。
編集コメント:
特にアクセンチュアは女性の比率を上げるためにかなり積極的な施策を行っている
それが働きやすさとイコールではないんですけど、そうした時に、おそらく私と同じスペックの男性がいたとしたら、その人よりも私の方が会社に入りやすかったり、昇進しやすかったりするんじゃないかなと思います。おそらく女性というだけで私の方が有利なんだろうなというのはなんとなく感じる部分があります。
ただ、そういう反面、現在、私がいるIT部門で言うと多分、女性の数は10%以下のはずなんですね。なので、そういった中で働きにくさとか、理解のされにくさは感じています。ただ、それを自分の中でうまくコントロールしたり、コミュニケーションできればかなり働きやすい業界だったり、今の世の中の風潮なのかなという風に感じます。
新卒の時も、私は海外の大学を出ているというのもあったとは思いますが、一方で女だから入れたんじゃないのかな。一概には言えないですけど、周りの人よりもスムーズに就職活動が終わったという感じでしたね。
ありがとうございました!
コンサルに転職したい人へおすすめの転職方法
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1. リクルートエージェント 、Doda、 マイナビエージェント 、パソナキャリアに登録し求人を見る
ここは求人数がとにかく多い大手エージェントに登録し、どのような求人があるのか広く見るためです。
まず最初は情報収集のため大手4社は登録することを強くおすすめします。
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もしコンサルに絞りたいなら上に挙げたコンコードやアクシスコンサルティングのようなコンサルに強いエージェントを使うことも具体的なアドバイスを受けることが出来よいでしょう。
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