戦略コンサルによる転職ブログ

旧シャイニング丸の内日報、コンサル転職・成長意欲が高い方向けの転職情報



面接官が教えるコンサルティングファームの面接対策

ツイッターではブログの更新情報のみならず経営・コンサルに関するコメントを積極発信しています

コンサルティング会社の採用プロセスでは、書類審査、Webテストを通過した後、複数回の面接を受けることになります。今回は厳しいといわれているコンサルティング会社の面接を突破するためのポイントについてみていきましょう。

転職者側から見た記事はこちらです

転職前に必見!コンサルティングファームの中途採用選考と面接の実態

f:id:shiningmaru:20190215142222j:plain

コンサルティング会社における面接 

コンサルティングファームの面接は大きく、面接官から与えられたテーマで面接官と議論をするケース面接と過去の経験や志望動機などを聞いていく行動面接に分かれます。かつてはコンサルティングファームの面接といえばケース面接が多かったのですが、能力は高いがプロフェッショナリズムに問題があるコンサルタントを排除するといった目的から、最近では行動面接も取り入れているファームが多いようです。

 

ケース面接と行動面接の比率はコンサルティングファームによって異なると同時に、入社時の想定ランクによっても異なります。マネージャー以上の場合は、過去の経験が重要になるため行動面接の比率が高まりますが、マネージャー未満での入社の場合はケース面接の重要度が高いことが多いです

 

ケース面接は特殊な面接なので、事前に内容を知っておくのと知らないのでは雲泥の差が出ます。ぜひ内容を把握して心の準備をしておくことをお勧めします。

 

なお行動面接では志望動機を聞かれることもありますので、そうした準備をする場合にはこちらの記事をご参照ください。

コンサル転職の面接対策 | 志望動機・自己PR

 

本記事ではまず、ケース面接の進め方、ポイント、失敗例等についてみていきましょう。

選考プロセス

ファームによって少々異なりますが、基本的には選考は以下のプロセスで進みます。

  • 書類選考
  • Webテスト
  • 面接(2回~10回程度)
  • 内定・入社

今回は特に面接にフォーカスして説明をしますが、書類に書く自己PRと志望動機は今回解説する内容で対策可能です。

注意点としては書類は必ず転職エージェントの目を通すことです。

書類の完成度が低いと高倍率のコンサルティングファームでは容赦なく落とされます。積極採用と言われるコンサルティングファームでも書類で半分以上切っていることもあります。総合ファームへの転職であれば元PwCで人事を経験されたリネアコンサルティング・大森 崇さんに相談することを強くおすすめします。

戦略ファーム志望の場合はまず『BIZREACH(ビズリーチ)』でコンサルティングファームに強く、自分に合うエージェントを探しましょう。

以下の記事で代表的なエージェントを紹介していますので、こちらから探して直接応募してもよいでしょう。

コンサルティングファームへの転職におすすめのエージェントと使い方 

重要なことはコンサル未経験者が自分だけの視点で書類を作らないことです。

ケース面接の対策

ケース面接とは

ケース面接では、面接官がその日のテーマを設定し、議論をします。例えば、「xx業界の市場規模は?」といったフェルミ推定が有名ですが、「xxという会社が今後成長していくためにはどうしたらいいか?」といった個社の戦略について議論するケースや、「xxが普及することで、最も影響を受ける産業は何か?」といったマクロトレンドを議論するケースなど、様々なパターンが存在します。

 

ケース面接のテーマは、一定のルールの元で各面接官が自由に出題しているようです。中途面接の受験者は大量にいるので、同じケースを使い回すと事前に準備されてしまう危険があるからです。

 

ケース面接では、最初にお題が伝えられ、まず受験者が一人で自分の考えを整理します(数分~十分程度)。その後、自分の考えを数分程度で説明し、コンサルタントとの議論に入ります。コンサルタントはまず受験生がどのように考えたのかを理解し、その上で受験者の考え方について疑問に思った部分について質問をしていきます。受験者はコンサルタントの質問に対し答えていきながら、何らかの結論を出すことを目指します

 

ケース面接のポイント

 

それでは、コンサルタントはケース面接を通じ、どういったポイントを見ているのでしょうか。一言でいえば、自分が受験者を部下に持った時に、十分にワークしてくれるか、ということになります。すなわち、自分が出した指示を理解し、一生懸命取り組み、自分の期待値を超えるアウトプットを出してくれる人かを見ています。もちろん転職当初からそれだけのことができれば即合格なので、合格の基準としては、将来的にそうした人材になれるポテンシャルを持っているかを見ています。

 

その意味において、どのファームでも必ず見られるポイントは、

  1. 自分の頭で考え抜き自分なりの答えを導く力があるか
  2. コンサルタントのコメントの真意を捉えて思考を進化させる柔軟性があるか
  3. 自分の思考を構造的に整理して言語化する力があるか

といった点になります。ファームや面接官によって比重は変わってきますが、いずれの要素も最低限持っていることが重要です。ごく稀に、突出した一つの能力だけで面接を突破する方もいますが、基本的には難しいと思っておく方がいいでしょう。

 

ジュニアコンサルタントは様々なプロジェクトにアサインされるため、オールマイティな能力が求められます。

 

ではそれぞれのポイントをクリアするためのプロトコルを考えていきましょう。

 

自分の力で考え抜けるか:

自分の力で考えるといっても、闇雲にアイデアを出すような頭の使い方は良くありません。まずはお題を解くためにはどんな問いに応えなければいけないか考えましょう。

フェルミ推定であれば、数字の推計に必要な要素を把握・定義するところがカギになりますし、企業戦略であれば、自社の状況とシェア奪取につながる顧客ニーズなどがカギになります。論点設定がしっかりしていれば、仮定の置き方に間違いがあっても議論の中で修正でき、高評価を得ることができるはずです。

 

柔軟性があるか:

コンサルタントとの議論の中では、自分が考えていなかった視点でのツッコミがはいったり、論理の矛盾を指摘されたりといったことが多々起こります。人によっては「詰め」に近い感覚を受ける場合もあります。そうした際には、たじろいだり、無理に反論したりするのではなく、コンサルタントのコメントの真意を捉えるようにしましょう。バツが悪くなってその場しのぎの回答をしてしまうと、コンサルタントはがっかりします。時間がかかってもいいので、コンサルタントのコメントを理解し、自分の思考を修正し、仮説を進化させることができれば、高評価を得られます

 

構造化して言語化できるか:

議論が進んでくると、コンサルタントは必ず、「なぜそのように考えましたか?」「結局何がポイントでしょうか?」と言語化を求めてきます。そうしたタイミングでは、少し頭を整理する時間をもらってもよいので、筋道立てて話をするようにしましょう。慣れないうちは、よく言われるアンサーファーストで答えるとよいかもしれません。「私はxxのように考えました。まず、xxであり、次にxxであると思うからです」といった話し方です。筋道の通った話し方ができれば、会話がスムーズに進み、スマートな印象を与えることができますので、高評価につながります。

 

ケース面接の失敗例

 

今度は反面教師として、ケース面接における失敗例を見てみましょう。

多い順に3つ挙げますと

  1. 自分のアイデアに固執してしまうケース
  2. 自分の頭で考えずフレームワーク等に振り回されてしまうケース
  3. レスポンスの良さを重視して、深く考えずにレスポンスするケース

となります。

 

もちろん他のケースも存在していますが、概して上記のようなパターンが多いです。

 

面接の場では、賢く見せなくてはというプレッシャーから焦ってしまい、実力を出し切れなくなることが多いです。NGを心にとめて、そうしたミスをしないように気を付けましょう。

 

アイデアに固執してしまう:

上でも書きましたが、議論の中では、コンサルタントから鋭いツッコミが入ります。これは議論を修正しようとしていると同時に、シニアからツッコミを受けた際にどのような反応をするのかを見ています。しかし、「面接官に負けてはいけない」という思いからか、自分の仮定の置き方に固執し、建設的な議論ができなくなってしまう受験者が多いです。コンサルティングファームでは、プライドの高さから人の意見を受け入れられずドロップアウトしていく人が少なからずいますので、そうしたドロップアウトしてしまう人なのではと疑われ、低評価になってしまいます。

 

フレームワークに振り回されてしまう:

面接の最初には、お題に対し一人で考える時間がありますが、何をしてよいかわからず、見当違いのフレームワークを使ってしまう人がいます。そうなると、先の議論もめちゃくちゃになってしまいますし、コンサルタントの目には、自分の頭できちんと考えてない人に映ります。もちろん、フレームワークを使うこと自体は何ら問題ないですし、正しくフレームワークを使って議論が活性化した場合には、共通言語を話せる人として高評価を得られます。なので、フレームワークを使う際には、そのフレームワークの目的を正しく把握するようにしましょう。

 

特に中途半端に経営本をかじった場合はついつい4P,3Cなんて言ってしまいがちですが、面接官としては辟易します

 

深く考えずに返答してしまう

議論をしていく中で、コンサルタントのペースについていけず、その場しのぎの回答をしてしまうケースです。もちろんレスポンスのスピードは大切ですが、それで中身がなくなってしまっては、評価を下げることになってしまいます。それであれば、少し考える時間をもらってでも、コンサルタントの発言の意図を正しく理解し、自分なりの回答を絞り出す方がよほど好印象です。相手はプロなので、無理に張り合おうとせず、キッチリ議論をすることが大切です。

 

行動面接の対策

行動面接とは 

次に行動面接についてみていきましょう。行動面接では主に、過去の経験について聞かれます。面接の内容は他の業種と同じですが、コンサルティング会社の場合、一つの行動をより深く掘り下げられます

例えば、「過去にxxのリーダーを務め、xxという成果を上げました」に対し、外的要因と内的要因、その中での自身の貢献、またなぜそのように行動したか、などを論理立てて話すことが求められます。

 志望動機と自己PR(自分がコンサルタントに向いており、採用されるべき理由)を掘り下げることが基本ですので、上の2つを自分でも深く納得出来るものを作ると同時に他人にも端的に説明する準備が必要です。

行動面接のポイント

 

行動面接では、自身が何を考えてどのように行動したかを論理的に話すことが求められますが、コンサルタントが見ているポイントは3つです。

  1. どれだけしっかりと考えて行動してきたか
  2. 責任感をもって主体的に行動してきたか
  3. 自身の経験を論理立てて話せるか

の3つを行動面接の中で示すことが求められます。

 

  • どれだけしっかりと考えて行動してきたか:過去の自分の行動について、何を課題ととらえ、どういったオプションの中から、なぜその行動を選んだのか、説明する必要があります。

    話すエピソードは自身が深く関与し、主体的に行動した際のものを選んだほうが良いでしょう。会社としてインパクトが大きかったものでも、自分の関与が小さいものは避けた方がいいです。
  • 責任感をもって主体的に行動してきたか:過去の自分の行動について、自分がいかにして最後までリーダーシップをもってやり切ったか、説明する必要があります。特に成功体験の話よりは失敗体験や苦しかった体験から話すことが多いです。
  • 自身の経験を論理立てて話せるか:最後のポイントはケース面接にも通ずる部分で、どれだけ論理的にストーリーを話せるかという点になります。事前にすべて準備することは、用意してきたというイメージを与えて逆効果かもしれませんので、ストーリーの論理構成だけ頭に入れておくのがいいでしょう。

実際の面接における質問内容、質問意図、回答方針についてはこちらの記事で詳細に解説しました。

コンサルティングファーム面接における質問の意図 

コンサルティングファームの面接をパスするために

 

これまでコンサルティング会社における面接のポイントについて述べてきましたが、面接をパスするためには、とにかく模擬練習をするのが良いと思います。特にケース面接は、最初の数分~10分で考えられる限界や、思考のプロセスなどを事前に把握しておくだけで大分気が楽になるはずですので、是非試してみてください。

 

コンサルティング業界に転職するには

今回はコンサルティングファームから投資銀行への転職というケースを扱いました。

この記事を読み、コンサルティング会社に興味が出た方へ本メディアとしておすすめする方法は4つです。

まず元PwCで人事を経験されたリネアコンサルティングの大森さんに相談することを強く推奨します。元人事であり、コンサルティング会社への豊富な転職支援経験をお持ちです。

相談は以下のリンク下部のフォームに情報を入力して下さい。

1.総合系コンサルティングファームへの転職ならリネアコンサルティング・大森 崇氏へ相談! 

他にも求人を広く見たいかたは以下の方法がおすすめです。

2. リクルートエージェント 、Dodaマイナビエージェント パソナキャリアに登録し求人を見る 

3.『BIZREACH(ビズリーチ)』で会うエージェントを選び質の高いエージェントと会う

 自分がエージェントに求めるものがはっきりしてきたら、徐々に専門性の高いエージェントに会うのもよいでしょう。『BIZREACH(ビズリーチ)』では自分の経歴と希望を登録しておくとエージェントからスカウトが届きます。

他にも外資系を見たいならJACは求人数を多く確保しています。

4. 積極採用をしているベイカレントコンサルティングに応募

コンサルティング会社は各社特徴があれど「コンサルティング」という業務に取り組んでいるという点ではかなり似ています。アビームコンサルティングだけでなく様々な会社を同時に検討されることをおすすめします。

本メディア読者を対象とし、特別にマネージングディレクター直結応募ルートを用意いただけました。これは現在積極採用をベイカレントが進めているから出来ること非常に稀な機会です。

特別採用ルートを設置!ベイカレント・コンサルティングが未経験者を積極採用

コンサルに関する知識をコンパクトに学びたい方は以下の記事がおすすめです!

知識を凝縮!コンサルタントへの転職バイブル