比較に意味はない!おすすめの転職エージェントの選び方と使い方
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こんにちは、シャイニング丸の内です。
転職には4つ主な方法があります。
1.転職エージェントを使う
2.転職サイトを使う
3.自己応募
4.縁故(人づて)
この中で本メディアが対象としている層で最もメジャーな手段が転職エージェントを使う方法です。
今回は転職をする際には主な手段となってくるこの転職エージェントの仕組みや使い方について書きます。転職エージェントを使う際には、どのように、どのタイプのエージェントを使いこなすかということが重要になってきます。これを理解しないままに使うと「あのエージェントも使えない、このエージェントも使えない」と結局不満だらけになって転職に苦労したりする例が多いです。
そうならず、転職をスムーズに進めるためにはどのような転職エージェントのタイプ別に選び方、使い方や付き合い方を学び使っていく必要があります。
- 前提知識:転職エージェントの仕組み
- 自分の転職に必要なエージェントのタイプを把握する
- タイプ別転職エージェントの使い方
- 転職エージェントを使う場合の注意点
- 転職エージェントに対する典型的な不満と対処法
- まとめ
前提知識:転職エージェントの仕組み
多くの方はご存知かと思いますが転職エージェントの仕組について簡単に説明します。
転職する人は転職エージェントを無料で使うことが出来ます。
転職エージェント会社は会社へ営業し、転職案件を基本的には成果報酬型で取ってくるわけですね。「御社は人を募集していますよね、私がいい人を紹介しますから面接して下さい。そして内定したら成果報酬を下さい」という提案が基本です。
そこへ内定するであろう候補者を企業へ推薦し、入社が決定した場合は理論年収(賞与含む)の30-35%を企業から成功報酬として請求出来ます。年収を高めて転職させると転職エージェントも儲かるので年収交渉を積極的にやってくれるわけですね。転職エージェントはあなたのことを考えてくれるわけではありませんが、ある意味給与については一心同体です。
ちなみにエージェントの契約によりますが、半年以内に退職してしまったりすると一部返金を行う場合も多くあります。他にも成長しているコンサルティングファームのように人の採用が死活問題であるビジネスはエージェントの報酬を50%に引き上げている場合もあります。
昔はGreeやDenaはエンジニアには高いフィーを払っていたことも有名です。
一方ハイクラスの転職の場合はサーチファームと言われる形態でやや請求の方法が異なります。縄文アソシエイツなどがそうですが経営陣などを探す場合は企業には前金が請求され、また追加して転職が成功した場合ものによっては年収の40-50%のフィーが請求されます。高級人材は獲得費が非常に高いんですね。
サーチファームの場合は経営者はすぐ転職するというケースが稀ですので、様々な経営者とはひたすら会い続ける活動をしています。なんとなくお茶に誘ったり食事をおごったり、と地道な活動をする中で成果が生まれます。
経営者クラスとなると事前のサーチフィーで数百万円、成果報酬部分も含めると例えば3000万円の転職ならばフィーが合計で1000万円を超える場合も珍しくありません。
ハイクラスエージェントが気前よく飯を奢ってくれてまで関係値まで構築しようとするのはその先には高額なフィーがあるからです。ただしこの層は数自体が限られるので実際に転職を決めようとすると結構大変です。
この仕組を知ると転職エージェントの行動の一つ一つがよく理解出来ますね。
自分の転職に必要なエージェントのタイプを把握する
転職エージェントと一口に言っても様々なタイプがあります。ここでは大きく2つのタイプに分けてご紹介します。
求人数がとにかく多い総合型大手転職エージェント
CMや広告で良く名前を聞く転職エージェントです。
おすすめでかつ代表格は リクルートエージェント 、Doda、 マイナビエージェント 、パソナキャリアなどですね。転職活動をする、という人の多くはいづれかに登録します。他社が案件を獲得した瞬間に競合媒体は常にチェックし営業をしかけに行く強い営業力を持っています。
このため、各社が持っている案件には重複もかなり多く存在します。WEBサイトには非公開求人が80%などと掲載されていますが、非公開求人の定義は自社の媒体(例えばリクナビなど)に掲載されていない案件という定義ですので自社のエージェントでしか扱いがない求人案件とは定義が異なります。
そもそも他社で扱っていないか否かはわからないですし、普通は募集する企業は自社のサイトに応募ページを持っているのは当然ですよね。言葉の定義には注意して見るとよいでしょう。
これらの総合型大手転職エージェントにはすべて登録することを強くおすすめします。
まずその理由の1つはこれら4社に登録すれば相当なニッチ求人を除き自分が転職する可能性がある案件を1度は見るチャンスが大幅に上がるからです。
またよい転職エージェントの担当に当たるかどうかははっきり言って運です。
何名もの転職者と話し、各社の中の人も多く知っておりますが人によって当たり外れは非常に大きいです。それならば事前に口コミを丁寧にチェックするよりも4社には一度すべて登録し、当りエージェントと出会うことを期待するほうがよほど効率的というわけです。
そして転職エージェントはそもそも無料ですので費用もかかりません。
確かに複数社を使うことで手間が増えることは確かですが、1度の転職は重要な機会です。1度会っても、2-3時間。合わなそうだと思わなければその後連絡を取らなければよいのです。
1度は会って、その転職エージェントとの相性を見極め、情報を仕入れることが転職活動の1歩目としてあるべき、と強く思います。
案件は少ないが案件・エージェントの質が共に高い傾向にある特化型転職エージェント
私の経験上、一人一人のコンサルタントの質は領域特化型のエージェントのほうが総合型よりも圧倒的に質が良いです。私が詳しいのはエグゼクティブエージェントおよび金融・コンサルティング特化型ファームです。
コンサルティング特化であれば、コンサル志望の求職者やコンサル会社の採用担当と常に話しているので総合型よりもコンサルに詳しいのは当然ですね。
経営者に特化したエグゼクティブエージェントは縄文アソシエイツ、エゴンゼンダー、島本パートナーズ、クライスアンドカンパニーあたりが独立系で有力。大手ファームもエグゼクティブ用にはリクルートエグゼクティブエージェントなどの別ブランドを保有しています。
経営者に特化したエグゼクティブエージェントは自分から行くというのもなくはないですが、経営者としてそれなりに会社をやっているとエグゼクティブエージェントからどこから聞きつけたかわからないですが突然ゴージャスな封筒が送られてきます。
前置きが長くなりましたが、転職したい業界や職種が絞れている場合はこの特化型エージェントを使ってみるとよいでしょう。
タイプ別転職エージェントの使い方
大規模エージェントは非公開求人人力ナビとして使う
上でもご紹介した必須登録エージェントであるリクルートエージェント 、Doda、 マイナビエージェント 、パソナキャリアは非公開求人求人ナビ、と認識するのがおすすめです。媒体に掲載されない案件も多く、また求人数は膨大であるため自分で検索することも難しいです。その検索代行と割り切ってしまうのがよいでしょう。
求人票は求人を行っている会社でもナビに掲載している数は限定的なのでエージェントのデータベース内にしか実際に動いている案件は網羅的にないんですよね。
総合型大規模エージェントを使い、対応が悪い、自分のことを理解してくれないという不満を持った方も多いかと思いますが仕方ないです。そういうところなんです。
彼らが規模を活かしてガンガン開いてきてくれた求人を見せて応募代行をお願いするものであってあまりキャリアカウンセリングの機能を当てにするべきではありません。
総合型転職エージェントの使い方のポイントとしては、相談するというよりも自分が明確な意思を持って、このような求人をくれ、というように主体的に使いこなすことが重要になってきます。
これは転職エージェントの使い方としてだけでなく、転職活動全体・キャリア全体を考えるときも重要ですね。主体性なく流されているだけでは転職エージェントのフィーを最大化するためにしか動くことが出来ません。
特化型エージェントに会うにはビズリーチのようなスカウト型サービスを活用する
『BIZREACH(ビズリーチ)』やエン・ジャパンが運用するミドルの転職のようなサービスをご存知でしょうか。
これは自分の経歴や希望する転職条件を掲載すると、転職エージェントや事業会社が直接あなたに対してスカウトを送ってくれるサービスです。
転職エージェントは日本に小さなところを含めると星の数ほどあって自分で全てに登録して面談をしてみるというのは効率的ではないですし、そもそも転職エージェントには自社での募集機能はあまりない場合もあります。
WEBで転職エージェント 比較、と検索しても入手出来る情報はかなり限られたものです。
小さなエージェントは広告などを使って自社の面談に流入させるというよりもスカウト型サービスにある人材プールに対してスカウトを打つやり方が一般的です。
私はこの小さいが優良なエージェントと出会うためにスカウト型サービスへの登録を強く推奨しています。自分の経歴や希望条件を登録しておけば様々なエージェントが登録内容にもとづいてスカウトを送ってくる形式ですね。会うかどうかはスカウトメッセージを見て自分で見極めればよいので効率的です。
ここで年収500万円以上の転職を目指す方に特におすすめのスカウトサービスが『BIZREACH(ビズリーチ)』です、登録すればバンバンスカウトが来ます。最近ではエージェントからだけではなく企業から直接来る場合も増えてきましたね。是非一度自分のプロフィールと希望を入力し、どのようなスカウトが来るか試してみて下さい。
他にも知人が使ったというエージェントを使ってみるなども有効です。恥ずかしくなければ知人が使って「よかった」と言っていた担当者と直接繋がれることがベストです。
転職エージェントを使う場合の注意点
まず特に大規模総合型エージェントは効率重視なので正直なところかなり適当に企業を提案してきます。
彼らのインセンティブとしては「あまり採用が厳しくない会社」と「会社をあまりより好みしない候補者」を効率よく大量にマッチングさせるというように働くので、じっくりと転職活動を行いたい場合などには不向きです。結果的に転職エージェントがおすすめする会社が似た会社ばかりというのはよくある話ですね。
面談の回数も社内では上限値が設定されていたり、転職期日が明確に決まっていないと相手してくれなかったりと決定効率を追い求めている感じは強く伝わってくるでしょう。
そういった転職エージェントに早く早く!とプッシュされたからと言って転職を急ぐ理由はどこにもありません。じっくり納得のいく転職活動をしましょう。
私がすごく印象悪かった話としては、転職エージェントが二枚舌を使うことです。
採用する側の会社に対しては「早く内定ださないと他に決めてしまいそうですよ!期日明確にして早めに内定出した方がいいですよ!」と話し、転職の候補者に対しては「早く決心しないと内定出せないそうですよ!」と語る。こんな話もあるのです。
転職エージェントに惑わされず主体的に転職活動をする、というのが本記事を通じて皆さんにお伝えしたいことです。
最後になりますがエージェントの利用価値として交渉人としての価値があります(まさしくエージェント=代理人)。年収など条件の交渉は本人がやると会社側からは「入社前からがめついやつだ」という評価につながりマイナスの影響が大きいです。そこでエージェントを介在させエージェントには「本人は他にも内定があり、2万円高いオファーを貰っているそうです。もちろん待遇面だけでなく御社の事業内容に魅力を感じており~」というように印象が悪くならないようにしながら、実質的な待遇の交渉を代わりにやってくれます。エージェントとしても高い収入で転職させたほうが入ってくる成功フィーが上がるので交渉をするインセンティブがあるわけなんですね。
転職エージェントに対する典型的な不満と対処法
さて、ここまで読んで頂いた方は想像がつくかと思いますが、転職エージェントと候補者は給与交渉のように一心同体に動けるときもありますが、実際には仕組みの違いから不満を募らせるケースもあります。
何より重要なのは転職の当事者として交渉力を保つために複数の転職エージェントから複数の企業へ同時並行で選考・面接を進めることです。
それぞれの場合と対処法を見ていきましょう。
転職は極めて重要なのに対応が雑、連絡が遅れがち
エージェントによって違いはあるのですが面談から決定まで持っていける割合は10%程度です。つまり自分にとっては超重要な面談もエージェントにとっては毎日沢山くる人の1人なわけですね。
そんな1人1人によりそい、価値観を理解し、なんて大手であればやらないわけです。効率よくバンバンさばいていきます。KPIも各エージェントに課されているのでエージェントはそれを必死に追ってます。色々と感じるところがあるのは理解しますが、エージェントはそういうものです。
この対策としてまず1社だけに登録するのではなく必ずリクルートエージェント 、Doda、 マイナビエージェント 、パソナキャリアなど複数社平行で登録し進めること。
やたらと期限を切ってくる
1週間以内に結論を~などのように無茶な期限設定に驚いた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
エージェントからすると候補者を放っておくと自己応募や他のエージェント経由で決めてしまい、せっかくかけた対応工数が無駄になってしまいますのでそれは避けたいのですね。するとエージェントはやたらと電話をかけてきたり、やたらと短い期限での決断を迫っています。
ちなみにこれは候補者に対してだけではなく企業に対してもそうです。「早めに内定ださないとあの人は人気あるので決まってしまいますよ~」と脅してきます笑。
他にも選考進んでいる企業ありますので、と常に語れるよう同時並行で応募を進めましょう。1つだけのエージェントから限られた企業に応募する方法は交渉力が落ちるためおすすめできません。
年収交渉は頑張ってくれる
年収交渉は頑張ってくれます。あなたのためじゃありません。上にも書きましたが、エージェントの報酬は理論年収に比例するためなるべくあげたいものなのです。エージェントは毎回企業に対して「あの方、御社のビジョンにも共感しており大きなチャンスだと思っているのですが、他社からもっと高いオファーがあり・・・」という文句を使ってきます。ときにはハッタリだったりします。
過剰な交渉は入社後に「がめついやつだ」という印象を強く与えてしまうためほどほどにしておきましょう。
まとめ
・転職エージェントには総合型と特化型があり総合型4社(リクルートエージェント 、Doda、 マイナビエージェント 、パソナキャリア)に登録し情報収集しながら『BIZREACH(ビズリーチ)』を使って特化型に会うことが推奨
・何よりも転職エージェントに頼るのではなく主体的に進めることが重要
・転職エージェントに振り回されないためには複数の転職エージェントから複数の企業へ同時並行で選考・面接を進めることが重要