社会人必須スキル、うまく見える・聞こえるプレゼンテーションのコツ
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こんにちは、シャイニング丸の内です。
今回は社会人にとって必須スキルの1つであるプレゼンについて解説します。
大人数の前で行うものだけがプレゼンではありません。
面接や意思決定者に対する説明、このような重要な話を伝えることは全てプレゼンです。
この伝え方がうまいか下手かでビジネスマンとしてのキャリアは全く異なるものとなります。
話し方より中身のほうが大事・・・!というのは事実ですが、どれほど素晴らしい実績や中身があろうとも伝え方がなければ相手は存在しないものとして考えます。
中身と同時に伝え方を磨き上げましょう。
プレゼンの中身
全社会人が持つべきスキル「営業」の身につけ方 - シャイニング丸の内日報
こちらの営業についての記事でも触れましたが、プレゼンの基本はメッセージを明確・具体的・力強くです。
私はこうするべきであると思う。
これを力強く言い切ります。
空・雨・傘フレームワークで人を動かす
プレゼンの役割とは相手を動かすことにあります。
ビジネスの場で相手を動かすフレームワークとして有効なのは空・雨・傘というフレームワークです。
空(データ):空が暗い
雨(解釈):今までの経験からすると雨が降ると考えられる
傘(提案):あなたは傘を持って出かけろ
このような提案がビジネスの場ではパワフルです。
逆にデータも解釈もない提案は多くの人を動かすことは出来ないでしょう。
自分のプレゼンのゴールとは聴衆に「傘を持っていかせること」。
データを並べるだけであったり、考え方のご紹介は力のないプレゼンです。
人を動かしてこそ始めてプレゼンの価値があると認識しましょう。
「〇〇は重要です」「〇〇という考え方があります」
このような言葉で終わらないように注意するとよいでしょう。
具体例を多く話す
話す内容が抽象論ばかりになると聴衆の心は離れていきます。
上でご紹介した空・雨・傘フレームワークの空部分には統計的なデータのみならず具体的な事例を入れて話すとよいでしょう。
話し方
問いかけることで聴衆を巻き込む
プレゼンの序盤には多くの聴衆は浮足立っており「話を聞く」というモードに入っていません。
聴衆の耳を傾けさせるにはこちらの「話を聞く」状態にする必要があります。
そこで有効なのが問いかけ。
「このような課題をおお持ちではありませんか?」
「皆さんはこのような場合どうしてますか?」
このように聴衆に対して問いかけを行うことで
「よくあるな」
「こんなことがあると困ってしまうな」
このような感情を喚起出来ます。
そこで
「今日はこのような問題を解決する方法をお話します」
と言うと
「これを聞くと自分の役に立ちそうだ」
と感じてもらうことが出来ます。
これで聴衆は「話を聞く」モードに入るのですね。
こういった導入なしに内容に入っても多くの聴衆の心には刺さりません。
プレゼンの序盤には必ず聴衆のモードを切り替えるための導入を入れましょう。
言葉を減らしゆっくり話す
早口で話すメリットは殆どありません。
単位時間あたりの伝達量は向上することはなく、単純に分かりづらく、落ち着きがなく見せるだけです。
早口にしないと間に合わないように感じる場合は言葉を減らしましょう。
私はプレゼンの際には常に「言葉の数を減らし、1つ1つの言葉の重みを増す」ことを心がけています。
甲高い声で早口は最悪です。
落ち着いた声で、言葉を少なく、言葉の重みを増して話すことを心がけましょう。
間をコントロールする
重要なことを言う前、言った後に間を入れることが有効です。
芸人の話を聞いていてもわかりますが、話しのうまい芸人は強調したい言葉の前には一瞬の間を入れます。
間を入れることで話の前であれば「重要なことを今から言うから注意して聞いて欲しい」ことを伝えることが出来ます。
重要なことを言った後であれば「内容を噛みしめる時間」を与えることが出来ます。
格闘技で言えば表面だけを触るパンチではなく、深く相手の中にダメージを与えるようなイメージです。
声の高低を意識する
日本語はその言葉の特性上棒読みに言語です。
和歌や長唄等の伝統的な音楽は西洋のロック、ポップスと比較し明らかに棒読みです。
日本語という言語には棒読みが美しく聞こえてしまうため英語よりも強弱がないプレゼンになってしまいがちです。
相手にメッセージを効果的に伝えるには緩急を意識するとよいでしょう。
「皆さんはどう思いますか?」
このような場では一段声の音量、トーンともに上げてみる。
「重要な事例を紹介します」
注意をひきつけたい場面では一段トーンを落としてみる。
これは「間」と似た効果があります。
プレゼンがうまいと思う人の話し方をよく見てみましょう。
棒読みではなく音の高低をコントロールしているものが多いのではないでしょうか。
聴衆の中で話す対象者を見つける
100名相手のプレゼンテーション。誰に話かければよいでしょうか。
実は話しかける対象を何名か絞ることが緊張を緩和し、良いテンポでのプレゼンテーションには有効です。
座席の中で前方、後方で何名かよいリアクションを取ってくれる聴衆を見つけましょう。
話を聞いてくれており、頷いたりしてくれる聴衆です。
100名に話そうと思うと頭は混乱しますが、この人と対話しようと思うとプレゼンのペース、ジョークのタイミングが安定します。
また頷いていたり、ジョークで笑ってくれたりするとプレゼンターとして自身が生まれ話しやすくなります。
注意点としては前方が見やすいからと言って前方だけに絞らないことです。
声の伸びがなくなります。
後方へも対象者を見つけることで顔が上がり、声の通りがよくなります。
マイクを意識しすぎない
マイクを意識すると声がこもります。
マイクに向かって話すのではなく、マイクは口元に配置し、聴衆に向かって話すように意識するとよいでしょう。
語尾を力強く話す
語尾に向かって声が小さくなってしまい
「・・・ます」「・・・です」
が小さく聞こえると自信がないように聞こえてしまいます。
聴衆側は自信のない姿など求めていません。
プレゼンを多くの人の前で行うという前提として強く、自信のある意見を持っているようでないとそもそもプレゼンの資格などありません。
日常会話と比較し、自信のある姿を見せるべきです。
語尾をはっきりと発音出来ない方に呼吸が続かないという場合がよく見られます。
呼吸が続かない方は腹式呼吸を練習しましょう。
一度に多くの息を吸うことが出来、発音をはっきりとさせることが出来ます。
姿勢と話で自信を示す
上にも書いた通り発表する価値のない話を大人数の前でするのはそもそも失礼です。
大人数の前で発表する以上、自信のある意見を述べるべきです。
聴衆もそれを期待しているので、自分の意見が聞く価値のある意見であることを姿勢でも示す必要があります。
まず姿勢がよいこと。
背筋、胸ともに張っており力に溢れたような態度で話すべきです。
また自信のなさを示す発言は禁句です。
「大勢の前で緊張しています」
と前置きをする人がいますがマイナスの効果しかありません。
自信がないことを示すのはNGです。
ジョークを混ぜる
一方的に話を聞くというのは想像以上に退屈です。
そこで場をリラックスさせ、聴衆を話に巻き込む方法がジョークです。
あまり多く混ぜたり、低俗なジョークを使うと品位を落としますが、上品なジョークはプレゼンテーションの効果を上げるために有用です。
さらにジョークを適度に混ぜることであなたの人間としてのユーモアを伝えることが出来ます。
プレゼン後に商談や情報交換につなげることを想定しても話しかけやすい人間であることを表現することが出来ます。
ジョークがゼロ、難解な言葉を多用する大学教授のようなプレゼンテーションはカジュアルに関係性を拡張するという目的とは逆効果と認識しましょう。
歩き回りすぎない
立ってプレゼンをするスタイルの場合、やたらと歩き回る人がいます。
これは過剰に行うと自信がなさそうに見えます。
聴衆の左右両側に対して問いかけるような場合を除けばあまり効果はありません。
原稿を読み上げない
文字を読み上げるようなスピーチは人の心に刺さりづらいです。
原稿を読み上げているだけの政治家のスピーチを見ればぎこちなさは明らかではないでしょうか。
原稿を書いて準備すること自体はよいことですが、プレゼンの時点では原稿を見ずともスムーズにスピーチが出来るよう練習すべきです。
資料の作り方
シンプルに、文字を大きく、メッセージを明確に作る
プレゼンの資料は読む資料と同じ考えで作ってはなりません。
プレゼンで表示する資料は細かい文字は読むことは出来ませんし、配布をしない場合も多く、短時間しかそのスライドを見ることが出来ません。
文字は小さくても14pt以上かつ文字数は少なめにする。
そして1スライド1メッセージ(1スライドに言いたいことは1つ)の原則を守ってスライドを作りましょう。
図を多用する
文字で「市場が成長している」と言われるよりも具体的な数字とグラフで右肩上がりの
図を表示したほうが人の記憶に明らかに刺さります。
数字を持って説明出来るものはなるべくグラフをつけるとよいでしょう。
Yahoo!の安宅氏が作っているプレゼン資料には図・グラフが多用されております。
参考に以下のものを見てみて下さい。
“シン・ニホン”
AI×データ時代における
⽇本の再⽣と⼈材育成
http://www.meti.go.jp/committee/sankoushin/shin_sangyoukouzou/pdf/013_06_00.pdf
練習を少なくとも10回はする
プレゼンをするとなっても練習をしない人が多すぎるように感じます。
前日までにプレゼンテーションを少なくとも10回は練習しましょう。
やっているとやっていないでまるで成果は異なります。
出来れば録画・録音しましょう。
自分が認識している自分と、録画した自分の大きなギャップに驚くかと思います。
自己認識というのはかならずズレがあります。
プレゼンで恥をかくより、自分で見てその欠点を事前に認識しておきましょう。
様々なコツをご紹介しましたが、繰り返しの事前練習と録画が最も重要かもしれませんね。
プレゼン能力を磨くには場数を踏む
どのような能力向上でも同じですが、高いアウトプットが求められる場で場数を踏むことです。
通常の職位であればプレゼンする機会が多いのは営業です。
他の職種でも職位が上がるにつれてプレゼンの機会が増えるでしょう。
経営者の場合は対外的・対内的共にかなり多くなります。
営業についてはこちらにも書きました、プレゼンスキルの向上と共に是非ご参考にしてみて下さい。